あの日から時間があれば
美優紀のとこに行くようになった
学校や部活は疎かにしない
それは大前提で電車にとびのる
でも行ったとしても
俺に出来ることはばあちゃんの手伝いくらい
それだけでも出来ることはしたかった
美優紀は昔のように俺を見て笑ってくれない
さぁちゃんさぁちゃんと名前を呼んでくれない
その分俺が沢山名前を呼ぶようになった
日に日に痛感する
俺は馬鹿だった
当たり前のものと思い込んで
天狗になってた、当たり前なんてないのに
美優紀が隣にいるのは奇跡なのに
「美優〜ばあちゃんが今日の夕飯…」
「…フゥフゥ」
「美優っ!!大丈夫か!!
じ、じ、陣痛なんか!?」
「フゥフゥ…ちゃうっ、ちょっとしんどいだけ」
「イス持ってくる!!
ほら、これ
ばあちゃん!美優が!」
「おぉー?…あら美優紀
んー、貧血やなぁこれ」
「貧血?」
「美優紀はまだまだ若いからな
体の成長も終わってない
それなのに赤ちゃんに栄養送ってるから
美優紀はしんどくなるねん」
「…」
「あともう少ししたら大きい病院に
入院した方がええ」
「美優…」
「大丈夫やから、さぁちゃん電車
なくなるで」
「…」
「彩、帰らな
陽菜ちゃん心配する」
「分かった…」
目の前が白くなった
立てない
後ろに転けそうになった時
さぁちゃんに支えられた
逞しい手としっかりした声
やっぱり安心する
素直に甘えたいって思う
でも、やっぱりさぁちゃんは無理してる
面倒くさがりやし
私のことやって子供が出来たから
責任取るためにおるのもわかってる
ガラガラッ
「おばあちゃん…水ほしい」
「水か!分かった」
「へ?え、さぁちゃんなんでっ」
「母さんにはちゃんと連絡した
だから気にすんな
ほい、水」
「…はぁ、無理せんでええよもぉ」
こんなんさぁちゃんじゃない
私が好きなさぁちゃんは
自分に素直で正直で強がりで努力家で
私がさぁちゃんを変えてしまった
「み、美優紀っ!?どうした苦しんか?
痛いんか!?」
「…ごめんっ、さぁちゃん
私のせいで…ごめんっ」
「…美優紀」
「もう、無理させたく…」
「俺は責任取るとかそんな
大層なこと思ってへんで」
「え?」
「責任取るって俺にそんな力ないし
出来るわけないやんか」
「…」
「俺はただ…美優紀とお腹の子といたいから
ここにおるねん
俺には…美優紀が全てやから」
この顔…覚えてる
中学生の頃ずーっと夢見てた
さぁちゃんが私の方を真っ直ぐ見て
好きだと告げてくれないかなって
その時はすごく笑顔で私の事好きって
目をしていて欲しいって
ずーっとずーっとずーっと…
「っ…ごめんね」
「あ、あ、なんでさらに泣くねん
ごめんって俺なんか追い詰めてる?
どしよえっと…ばあちゃ!!!…ンッ///」
「…」
「み、美優?」
「さぁちゃん…ほんまはね
ずっと寂しかった
さぁちゃんのためって思って頑張ってきたけど
でも、やっぱりこの子の成長は
さぁちゃんと喜びたい…さぁちゃんと一緒に
歳を重ねていきたい…
縛っちゃうかもしれへんけど…でも」
「美優、俺ずっとガキやった
自分勝手やった
当たり前やって思ってた
ホンマにただのアホや
でもようやく気づいてん
俺は美優がいればそれでいい
これから先楽なことだけちゃうし
俺もこんなにアホやからもしかしたら
傷つけることもあるかもしれん
でも…これだけは信じて欲しい
もう迷わへんいい加減にせぇへん
俺は、美優紀が好きや」
「っ…さぁちゃん」
「待たせてごめんな…
傷つけてごめん
ちゃんと隣におるから
俺なりに精一杯2人を守るから
だからもう…どこにもいかんとってくれ」
「うん、うん…」
あー、やっぱりさぁちゃんや
さぁちゃんが好き
変えたんじゃない、さぁちゃんが自分で
大人になったんや
「みるきーここに置いてるからなー」
「ありがとー」
「菜々ちゃんこれどこに行ったー?」
「もぉーそこやろー」
「フフッ二人ともありがとう」
「ええねんええねん
なんも出来んかってんから
それより体は?大丈夫」
「うん大丈夫
ありがとう」
私は今日から大事をとって入院することに
年齢が若いからたくさんのリスクがある
安心のためだ
元気な子供を産むんだ
「名前は決まってんの?」
「んー?さぁちゃん必死に考えてる」
「えー彩に任してんの?
センスないで?」
「そーやそーや」
「おい、人がおらん時に悪口か
美優紀これ好きなやつ」
「え、買ってきてくれたん?
ありがとうっ」
「おぅ///」
「あらぁ?デレデレやんか?
いいねー可愛い奥さんで」
「なっ///からかうな!」
「彩も変わったもんや
みるきーのこと大好きなくせに強がって
冷たくして
子供やったよな」
「ほんまほんま
見てられんかったわ」
「そんなに言わんでもええやろ」
「ハハッでも私が好きになったさぁちゃんは
不器用やけど素直で真っ直ぐなとこ」
「もぉみるきー甘やかしたらあかん
また調子乗るでコイツ」
「てめっ、菜々…ウッ!!」
「おーい、弟?
お兄ちゃんの大事な彼女に
何をしようとしてるのかなぁぁぁ?」
「すびまぜん…」
「ったく、まぁ結果はともあれ
子供が産まれる前に2人が元に戻ってよかった」
「ごめんな二人とも」
「悪かった」
「謝るのは父さんたちにもやで
あ、てか彩そろそろ身構えとき」
「へ?」
「…今日なんの日?」
「今日?別になんの日でも」
「テレビつけたら?」
兄ちゃんがテレビをつけると
トップニュースに父さんが載ってた
来日?帰ってきてくれるんや
帰ってきてくれ…あ
美優紀と復縁して
南くんとあっちゃんに謝りに行った時
父さんは大きな撮影の最中だからと
気を遣って子供のことを伝えてないと話された
あ、、、まずい
ガチャンッ!!
「こらクソガキっ!!!」
「父さん俺は…」
バキッ!!!
「こんのっバカタレが!
なにみるきー傷つけてんねん!
アホ!ボケ!」
「優くんいいよ」
「あぁ、みるきーますます綺麗になって
ほんまに申し訳なかった
あっちゃん、南、菜々ちゃんにも
うちのアホが大変なことを」
「やめてやめて頭上げて
私が1人で決めたことで
さぁちゃんは何も知らなかったの
私が逃げちゃったの
話し合えばよかったのに
私こそごめんなさい」
「みるきー…すまない
でも二人とも勘違いしないで欲しい
子供が出来たことに怒ってるわけでも
反対してるわけでもないねん
俺は、ほんまに…嬉しいんやっ…」
「優くん」
「父さん」
ガチャ
「あーいたー優ちゃん」
「優、すぐどっか行くんだから」
「ママ、にゃんにゃん」
「みるきー、かわりないー?」
「うん大丈夫」
「そっかよかったー
あ、彩ぁ…あっ!!なんで血が出てる!」
「それは…」
「父さんが殴ったからだよ」
「へぇ、、、優ちゃん?」
「は、、はい」
「どんな理由があっても
暴力はよくないよね」
「いや、これは男として」
「へぇーじゃあ優ちゃんは
1回も私の事傷つけなかったんだね?
1回も…?」
「…」
「優ちゃんが怒っても意味無いでしょ
みるきーが決めたことなんだから」
「yes…」
「父さん…母さん
南くん、あっちゃん、兄ちゃん、菜々
改めてホンマに迷惑かけて
すみませんでした
俺、ほんとガキで全然分かってなかった
これからも、迷惑かけることばっかだろうし
怒るところばっかやと思うけど
でも俺!ちゃん美優紀とこの子守るから!」
「彩…」
「さぁちゃん…」
「だから、よろしくお願いし…へ?」
「っ…大きくなったなぁ、、、」
「父さん?今度はなんで泣いて…グェッ!!」
ギューーーーッ!!
「愛してるぞ我が息子ぉぉぉー!!」
「ぐるしぃぃ…」
「フフフッ」
「ごめんねみるきー
優ちゃんと彩が」
「ううん、ずっとこう言う光景
見たかったから…この子も喜んでる」
「うん…フフフッ同じ顔」
「え?」
「陽菜が愛菜と彩を妊娠してる時と
どんどんお母さんになるんだね」
「かなぁ?私
にゃんにゃんみたいなママになりたい」
「えー難しいよー?」
「うん頑張る!…にゃんにゃん?」
ギューーーー
「ありがとう…みるきー」
「うん」
美優紀のとこに行くようになった
学校や部活は疎かにしない
それは大前提で電車にとびのる
でも行ったとしても
俺に出来ることはばあちゃんの手伝いくらい
それだけでも出来ることはしたかった
美優紀は昔のように俺を見て笑ってくれない
さぁちゃんさぁちゃんと名前を呼んでくれない
その分俺が沢山名前を呼ぶようになった
日に日に痛感する
俺は馬鹿だった
当たり前のものと思い込んで
天狗になってた、当たり前なんてないのに
美優紀が隣にいるのは奇跡なのに
「美優〜ばあちゃんが今日の夕飯…」
「…フゥフゥ」
「美優っ!!大丈夫か!!
じ、じ、陣痛なんか!?」
「フゥフゥ…ちゃうっ、ちょっとしんどいだけ」
「イス持ってくる!!
ほら、これ
ばあちゃん!美優が!」
「おぉー?…あら美優紀
んー、貧血やなぁこれ」
「貧血?」
「美優紀はまだまだ若いからな
体の成長も終わってない
それなのに赤ちゃんに栄養送ってるから
美優紀はしんどくなるねん」
「…」
「あともう少ししたら大きい病院に
入院した方がええ」
「美優…」
「大丈夫やから、さぁちゃん電車
なくなるで」
「…」
「彩、帰らな
陽菜ちゃん心配する」
「分かった…」
目の前が白くなった
立てない
後ろに転けそうになった時
さぁちゃんに支えられた
逞しい手としっかりした声
やっぱり安心する
素直に甘えたいって思う
でも、やっぱりさぁちゃんは無理してる
面倒くさがりやし
私のことやって子供が出来たから
責任取るためにおるのもわかってる
ガラガラッ
「おばあちゃん…水ほしい」
「水か!分かった」
「へ?え、さぁちゃんなんでっ」
「母さんにはちゃんと連絡した
だから気にすんな
ほい、水」
「…はぁ、無理せんでええよもぉ」
こんなんさぁちゃんじゃない
私が好きなさぁちゃんは
自分に素直で正直で強がりで努力家で
私がさぁちゃんを変えてしまった
「み、美優紀っ!?どうした苦しんか?
痛いんか!?」
「…ごめんっ、さぁちゃん
私のせいで…ごめんっ」
「…美優紀」
「もう、無理させたく…」
「俺は責任取るとかそんな
大層なこと思ってへんで」
「え?」
「責任取るって俺にそんな力ないし
出来るわけないやんか」
「…」
「俺はただ…美優紀とお腹の子といたいから
ここにおるねん
俺には…美優紀が全てやから」
この顔…覚えてる
中学生の頃ずーっと夢見てた
さぁちゃんが私の方を真っ直ぐ見て
好きだと告げてくれないかなって
その時はすごく笑顔で私の事好きって
目をしていて欲しいって
ずーっとずーっとずーっと…
「っ…ごめんね」
「あ、あ、なんでさらに泣くねん
ごめんって俺なんか追い詰めてる?
どしよえっと…ばあちゃ!!!…ンッ///」
「…」
「み、美優?」
「さぁちゃん…ほんまはね
ずっと寂しかった
さぁちゃんのためって思って頑張ってきたけど
でも、やっぱりこの子の成長は
さぁちゃんと喜びたい…さぁちゃんと一緒に
歳を重ねていきたい…
縛っちゃうかもしれへんけど…でも」
「美優、俺ずっとガキやった
自分勝手やった
当たり前やって思ってた
ホンマにただのアホや
でもようやく気づいてん
俺は美優がいればそれでいい
これから先楽なことだけちゃうし
俺もこんなにアホやからもしかしたら
傷つけることもあるかもしれん
でも…これだけは信じて欲しい
もう迷わへんいい加減にせぇへん
俺は、美優紀が好きや」
「っ…さぁちゃん」
「待たせてごめんな…
傷つけてごめん
ちゃんと隣におるから
俺なりに精一杯2人を守るから
だからもう…どこにもいかんとってくれ」
「うん、うん…」
あー、やっぱりさぁちゃんや
さぁちゃんが好き
変えたんじゃない、さぁちゃんが自分で
大人になったんや
「みるきーここに置いてるからなー」
「ありがとー」
「菜々ちゃんこれどこに行ったー?」
「もぉーそこやろー」
「フフッ二人ともありがとう」
「ええねんええねん
なんも出来んかってんから
それより体は?大丈夫」
「うん大丈夫
ありがとう」
私は今日から大事をとって入院することに
年齢が若いからたくさんのリスクがある
安心のためだ
元気な子供を産むんだ
「名前は決まってんの?」
「んー?さぁちゃん必死に考えてる」
「えー彩に任してんの?
センスないで?」
「そーやそーや」
「おい、人がおらん時に悪口か
美優紀これ好きなやつ」
「え、買ってきてくれたん?
ありがとうっ」
「おぅ///」
「あらぁ?デレデレやんか?
いいねー可愛い奥さんで」
「なっ///からかうな!」
「彩も変わったもんや
みるきーのこと大好きなくせに強がって
冷たくして
子供やったよな」
「ほんまほんま
見てられんかったわ」
「そんなに言わんでもええやろ」
「ハハッでも私が好きになったさぁちゃんは
不器用やけど素直で真っ直ぐなとこ」
「もぉみるきー甘やかしたらあかん
また調子乗るでコイツ」
「てめっ、菜々…ウッ!!」
「おーい、弟?
お兄ちゃんの大事な彼女に
何をしようとしてるのかなぁぁぁ?」
「すびまぜん…」
「ったく、まぁ結果はともあれ
子供が産まれる前に2人が元に戻ってよかった」
「ごめんな二人とも」
「悪かった」
「謝るのは父さんたちにもやで
あ、てか彩そろそろ身構えとき」
「へ?」
「…今日なんの日?」
「今日?別になんの日でも」
「テレビつけたら?」
兄ちゃんがテレビをつけると
トップニュースに父さんが載ってた
来日?帰ってきてくれるんや
帰ってきてくれ…あ
美優紀と復縁して
南くんとあっちゃんに謝りに行った時
父さんは大きな撮影の最中だからと
気を遣って子供のことを伝えてないと話された
あ、、、まずい
ガチャンッ!!
「こらクソガキっ!!!」
「父さん俺は…」
バキッ!!!
「こんのっバカタレが!
なにみるきー傷つけてんねん!
アホ!ボケ!」
「優くんいいよ」
「あぁ、みるきーますます綺麗になって
ほんまに申し訳なかった
あっちゃん、南、菜々ちゃんにも
うちのアホが大変なことを」
「やめてやめて頭上げて
私が1人で決めたことで
さぁちゃんは何も知らなかったの
私が逃げちゃったの
話し合えばよかったのに
私こそごめんなさい」
「みるきー…すまない
でも二人とも勘違いしないで欲しい
子供が出来たことに怒ってるわけでも
反対してるわけでもないねん
俺は、ほんまに…嬉しいんやっ…」
「優くん」
「父さん」
ガチャ
「あーいたー優ちゃん」
「優、すぐどっか行くんだから」
「ママ、にゃんにゃん」
「みるきー、かわりないー?」
「うん大丈夫」
「そっかよかったー
あ、彩ぁ…あっ!!なんで血が出てる!」
「それは…」
「父さんが殴ったからだよ」
「へぇ、、、優ちゃん?」
「は、、はい」
「どんな理由があっても
暴力はよくないよね」
「いや、これは男として」
「へぇーじゃあ優ちゃんは
1回も私の事傷つけなかったんだね?
1回も…?」
「…」
「優ちゃんが怒っても意味無いでしょ
みるきーが決めたことなんだから」
「yes…」
「父さん…母さん
南くん、あっちゃん、兄ちゃん、菜々
改めてホンマに迷惑かけて
すみませんでした
俺、ほんとガキで全然分かってなかった
これからも、迷惑かけることばっかだろうし
怒るところばっかやと思うけど
でも俺!ちゃん美優紀とこの子守るから!」
「彩…」
「さぁちゃん…」
「だから、よろしくお願いし…へ?」
「っ…大きくなったなぁ、、、」
「父さん?今度はなんで泣いて…グェッ!!」
ギューーーーッ!!
「愛してるぞ我が息子ぉぉぉー!!」
「ぐるしぃぃ…」
「フフフッ」
「ごめんねみるきー
優ちゃんと彩が」
「ううん、ずっとこう言う光景
見たかったから…この子も喜んでる」
「うん…フフフッ同じ顔」
「え?」
「陽菜が愛菜と彩を妊娠してる時と
どんどんお母さんになるんだね」
「かなぁ?私
にゃんにゃんみたいなママになりたい」
「えー難しいよー?」
「うん頑張る!…にゃんにゃん?」
ギューーーー
「ありがとう…みるきー」
「うん」