呼吸が苦しい
息の仕方を忘れたみたいに
菜々の話を聞いて顔が真っ青で
動けなくて
でも動かないと行けなくて
家を飛び出して駅の方へ走る

馬鹿だ、アホだ
菜々の言う通りだ俺は
みんなごめん、ごめんなさい

「ハァハァ俺は…」

「彩!」

「南くん!?」

「乗れ!行くんやろ」

「はい!」

車の中で会話はなかった
ずっと体の震えが止まらない
なんて言えばいいんや
どの面下げて俺は行くんだよ
そして車が止まり降りた

「彩」

「なに…」

バキッ!!!

「グハッ…南くん」

「はぁ、、やっと殴れたわ
彩やから1回にしといたる
ほんまはボッコボコにしてやりたいけど
美優紀に怒られるの嫌やからな」

「ごめん、なさい…俺」

「謝るのは俺ちゃう
早く行け
もう、覚悟決めてるんやろ」

「今ので決まったよ」

「よし、あ彩」

「へっ」ビクッ

「構えるなよ
ほら、、こいっ!!」

ギューーーッ
「俺はお前を信じてる」

「はいっ…」



ガラガラッ
「はーいどちらさ…彩、かい?」

「ばあちゃん…久しぶり」

「南も…そうか
それならばあちゃんは殴らんでええみたいや」

「あのっ」

「あっちや」

「はい」




ガラガラッ
「おばあちゃんこのテレ…

なんで、、」

「美優紀」

「さぁちゃん…どうしたん!
口の端切れてる」

美優紀は慌ててティッシュで
俺の口の端を拭く
その手を握り美優紀を見つめる

「なんで、、、なんで俺の心配するんや
だって美優紀は…」

「さぁちゃん…泣かないで」

「1人で、ずっと…」

「うんでも辛くなかったよだって




























お腹の子と2人やもん」

そう、菜々が泣きながら話したのは
美優紀が妊娠したということ
わかった時家族はみんな俺にも話すことを
勧めた
しかし美優紀の意思は固く
もし伝えたら家出してもう二度と帰らないと
強く出たらしい
そして俺以外はみんな知っていて
こっそり連絡取って支えていたらしい
でもあっちゃんや南くんの条件は
俺が高校卒業したら話すとの事やった
でも菜々も兄ちゃんもずっと悩んでいた
何より俺に近いふたりやから
これがいい事なのか分からなかった

「菜々ちゃんかな
酷いことしたなー私
ごめんね」

「なんで謝るねんっ…」

「勝手に全部決めちゃった
高校も希望してたとこと変わってるし
迷惑かけないようにしたかったけど
ごめんね」

「違うっ、俺は」

「そんな顔しないで
何も話さなかった私が悪いの
今だってさぁちゃんは罪悪感で潰れそう
ごめんね…全部ごめん」

「違うっ俺が何も考えずに…美優紀と」

「やめて…この子ができたのが
間違いみたい
この子は私のほしいものくれたの
さぁちゃんとの子供が欲しかった
ずっとずっと大好きなさぁちゃんの子供
出来て嬉しかった
私のためにすごい早く私のとこに来てくれてん」

「…」

「さぁちゃん
ちゃんと言うね

もう私と居ない方がいい
さぁちゃんには沢山夢がある
可能性が1番ある
それを奪うなんて絶対嫌
この子のことは大丈夫
お金のこともちゃんとしてる
私もこの子がいたら」

「アホか!俺は今から…」

「高校辞めて働く?アホやでそんなん
先のこと考えて可能性も
お金もちゃんとしてもらってる
不安のある生活ずっと続けて幸せになられへん」

…言い返せなかった
いつの間にこんなに大人の女性に
いつもなら逃げる
でも今日は絶対だめや逃げんな自分

「俺は美優紀と別れるつもりはない」

「…もう別れたよ」

「離れへん…
別れたならまた付き合ってもらえるように
今度は俺が美優紀を追いかけるよ」

「…さぁちゃん昔と違う
好き嫌いでいれるような」

「それでもええ!
俺は気づいたんや
美優紀がおらんかったら何も
楽しくなかった
失うまで気づけなかった、馬鹿で子供な
考えやけど…それだけ大切なんや」

「…帰って?
さぁちゃんはきっと混乱してる
子供が出来たじゃあ結婚して責任取る
そういう事じゃないねんで…
私はさぁちゃんが幸せで輝いてるところが
1番みたいの
私のわがままのせい何よりこの子のせいに
してほしくないの」

「そんなのっ」

「もうね来月には生まれるねん
女の子…早く会いたいねん」

「美優紀」

「さぁちゃんありがとう
嬉しかった」

「…俺は、絶対諦めへん
美優紀に認めてもらうまで
何度だって来る…絶対に」

「さぁちゃん…」

「ええやん美優紀」

「おばあちゃん」

「あんなヤンチャな坊主がこんなに
大きくなるんやね
少し信じてあげたら?この子きっと大丈夫
彩」

「はい」

「やめて働いて経済的な援助をすることが全てちゃう
それは分かってるんやろ?
ならアンタが1番幸せになれる方法
美優紀を幸せに出来る方法を
あんたが考えて美優紀を口説きなさい」

「…わかってます」

「うん、夜ももう遅い
明日も学校やろ?
南は車で待ってるから行っといで」

「わかりました…
美優紀また連絡する
ブロックしてるかもしれんけど
それでもするから…それでまた来る」

「…」

「お邪魔しました」




「よーし家帰るで」

「…南くん」

「ん?」

「泣いて、ええかな」

「…アカン」

「…ウッ!!」

ギューーーッ

「男の泣き顔なんか見たくないねんな
見えんようにしたるわ」

「っ、うわぁぁぁぁ…」

「強くなれ…彩」

俺は彼女のために何ができるんだろう
強く綺麗になった彼女に認められるんだろうか
それでも、やっぱり


俺は君といたい