(あれ?高橋?)

「…あぁ隣のクラスの」

(へぇー家この辺なんや)

「まぁ、ね」

(夜遅いし
うろついてたら危ないで?)

「ありがと」

(あ!送ったるわ)

「い、いいよ
そんなの悪いし…」

(ええってええって)

彼の優しい笑顔に負けて
送ってもらうことになった

「家、ここだから
ありがと」

(いいえー)

「じゃ」

(なんか元気出せよ?)

「え?うん、大丈夫」

(そっか高橋は笑った方がかわええよ)

「…ありがとね
じゃあおやすみなさい」

(おう!)

ガチャンッ

普通ならここで
キュンってしたりするんやろうけど
全くしなかった
愛菜くんにしか何も思わなくなったのかな
このままじゃ恋愛できないなー

みおちゃんは話せって言うてくれたけど
勇気でない
またあんな恥ずかしそうな嬉しそうな顔されたら
私耐えられへんもん

「恋って…難しいかも」

コンコンッ

「え?はいっ」

ガチャ
「菜々ちゃん」

「え、愛菜くん?」

「…」

「どしたん?今パーティーの
最中なんじゃないん?」

「菜々ちゃん具合悪いって聞いてたし
様子見に来たけど
外出かけててんな」

「うん、お菓子食べたくて
あ!そーいえば
さっきみおちゃんに…」

「男と何してたん?」

「え?」

「あれサッカー部の2年やんな
チャラいで有名な」

「そうなん?
いい人やで
たまたま会って送ってくれてん」

「気をつけた方がいい」

「っ…なによ愛菜くんには関係ないやろ
私具合悪いから」

お兄ちゃんって感じで話すから
少し苛立って
布団をかぶる
音が何もしない
不思議に思って振り返ると
愛菜くんは唇を噛み締めていた

「…」

「俺なに頑張ったらいい?」

「え…?」

「どうしたら君の王子になれる?」

「王子…」

「ほんまは高校受験終わって
落ち着いてから
自信ついてから言えたらって
でも都合よかったやんな
菜々ちゃんやって年頃やし」

「何言うてるか…分からんよ」

「菜々ちゃんは忘れてるかも
しれへんけど
菜々ちゃんの王子になるって
ずっと決めてたから」

「愛菜くん…先輩と付き合ってんのやろ?」

「告白はされた
でも付き合ってない」

「…なんで」

「…菜々ちゃんが、おるから」

「愛菜くんはずるいな」

「え?」

「優しいお兄ちゃんやもん
だから構ってくれんのやろ?」

「ちゃうよ
菜々ちゃんが好きやから」

「それは妹としてやろ?
愛菜くんはいつもいつも

…ンッ」

「…うるさい///
嘘でこんなことするわけないやろ」

「…じゃ、じゃあ」

「好きやで菜々ちゃん」

「っ///」

「菜々ちゃん…は?」

「…フフッ」

ギューーーッ

「うぉっ」

「大好きっ」

「ヘヘヘッ」





「さぁちゃん足はもう痛くない?」

「普通」

「そっか良かったー」

「…」

「運動会楽しかったなー」

「そーやな」

「もう卒業やんなー
中学生かー大変やなー」

「美優紀は落ち着きや」

「落ち着きますー
もう大人やし」

「そっ」

「同じクラスやといいね」

「クラス?」

「そっ!クラスいっぱいあるやん
さぁちゃんと離れたくないなー」

そっかクラスが離れるってことも
あるんか

「離れたら寂しい?
美優おらんかったらいや?」

「別にどっちでもいい」

「そんなぁ…」

「…離れんやろ」

「え?」

「やろ?」

「…フフッうんっ!
さぁーちゃんっ」

「だぁぁっ、引っ付くな」

「ヘヘッ大好きっ大好きっ」

「あーうっとうしい…」