「さーやーか!」

「よ、岸野」

「よ、ちゃうわ!」

「なに?」

「部屋に引きこもってないで
外でーや」

「嫌や、めんどくさい」

「…キャラ作らなアカンから?」

「分かってるやん
笑うのも疲れんねん」

「なぁ…素出せるところ
作った方がええんちゃう?

学校でも彩のいい噂しか
聞かへんもん」

「ええことやろ」

「ええことやで?
でもそれって
ホンマの彩はおらんってことやで?」

「ホンマの私を出したって…
誰も見てくれへんから」

「…ご両親が忙しくて
彩のことちゃんと見てくれんかったんは
分かってる
でも彩の世界はご両親だけちゃうやろ?」

「…今更やし
ほってて」

「彩!…なぁ
私以外におらんの?
素出せる人」

「そんなん…


あ、おった」

「え!?」

「渡辺」

「渡辺って渡辺くん??」

「そう」

「なんで?あの子だって…」

「知らんけど仲良くなった
あいつも偽って生きてるし
私と一緒やからさ、楽」

「フフッそっか」

「なに?きもい」

「もぉー、それはチャンスやろ?」

「チャンス?」

「そ!渡辺くんは彩を変えてくれる!
きっと」

「そんなもんちゃう
それに渡辺やって
闇があるし
私はそれに関わりたいとは思わんし」

「もぉーなんでいっつもそーなる?」

「深く関われば依存すれば
自分が傷つくんや…」


(お母さん私
優子ちゃんと遊びたい)
(あの子のご両親いい噂ないから
やめなさい)
(嫌だ!!)
(彩!!)

(優子ちゃん私たちずっとずーっと
親友やんね)
(うん!もちろん!)



(優子ちゃん…?)
(あっち行け!!!
アンタのせいや!
パパが仕事なくなったのは!
あんたのせいや!!)


(彩)
(ママ…?)
(依存するからやで?
損するのはあなた
いつだって捨てれるように生きなさい
傷つきたくないやろ?)
(それはっ…)
(あの子嘘ついたんよ?
ほんまの友達なら何があっても
あなたといるはずでしょ?)
(…)


そっか、嘘だったんだ
私が悪いんだ
好きだと思ったから
いそん したらダメなんだ


「依存して傷つくのは自分
だからそんな事しない」

「彩…それは間違ってる
傷ついてもいいと思える
そんな人が必ず」

「うるさい!岸野には関係ないやろ!」

「っ…私は彩を思って!」

「お節介やねん!
いらんねんっ!」

「…そっ、彩は私もいらんねんや
いつまでもそーしとけばいいよ
ずっと1人で生きればええやろ!」

バタンッ!!

「…なんやねん
最初から言うてるやろ
一人で生きるって
岸野がおらんくたって
私はやっていけるから」




「ふぁぁ…ねむ」

(王子おはよ)

「あーおはよ」

(って言ってももう
昼休みやけどね?)

「あー授業寝てた」

(もぉー
てか、今日彩ちゃんおかしいよな)

「山本が?」

(なんかしんどそう?
いっつも笑顔やから
心配なるよね)

「へぇー…」