(渡辺くんっ
デートしよーっ)

「ハハッデートかぁ
そんなことしたら俺の心臓持たへんかも」

(キャーーーッ渡辺くんったら!)

ブスすぎて一緒におったら
ストレスで持たへんって意味やけどな




(優紀っ…好き)

「んー俺もっ」

(ねぇ…もっかい…シよ?)

「そんなことより…今は
ギュッとしてたいなぁ」

(もぉ可愛いーっ)

めんどくさい
気持ち悪い
早く帰りたい


(おかえり)

「…」

(はぁ…ホンマに
誰に似たんやろ)

「アンタが利用した男」

(ッ!!)

「俺が憎い?」

(そんなんじゃ…)

「俺、どんどんあの人に似ていくよ?
楽しみやね母さん」

(っ!!!)



「おもんないな
何もかも」

目を閉じる
真っ暗な世界
何も見えない
綺麗なものも汚いものも
ずっと目を閉じていたいよ
それなら気づかなかったやろ
愛されてないこと
利用されていたことも
俺につきまとう女共も皆そうや
何より…

(違いますよー!
アイツの家金持ちやし)
(俺は何も関係ありません)
(渡辺…もうお前いいよ)


「何が教師だ…っ、ふざけんなっ!!!」



「おはよぉーみんな
今日も頑張っていきましょう」

朝のHR
笑顔つくんのしんどいわ
てかまた渡辺おらんし

「渡辺くんの席にプリント置いててな」

(あー先生も分かってきた?)
(王子の性質)

「まーね」

アイツが来るのは一限ギリギリ
帰るのはすぐ
自由というか…なんというか…


「はーいじゃあ授業…あれ?
渡辺くんは?」

(連絡ない)
(既読もつかへんし)

「えぇ…なんで」

面倒起こすなって言うたのに
しゃーない家に電話かけるか

プルルル

「もしもし
私、優紀くんの担任の山本と言いますが
優紀くんがまだ学校に来てなくて」

(は、はぁ)

「あのご自宅には?」

(いないです
昨夜出ていって
私も分からないです)

「え?」

(分からないんですもぉ)

ブチッ

「あ、ちょっと!渡辺さん?
分からへんって
なんかやばいやつ??」

連絡取れへんって
そんなんおかしい
なんかに巻き込まれた?
あいつモテるし
なんかあってもおかしくない

「いや、それでも
私には関係ないことやし」

とりあえず今日はやすなら
平和に済むし
これでええや


「んぅ…終わった
お先失礼します」

職場を出て
帰宅する途中
たまたま見かけた

「あれ?渡辺くん」

「…」

「ちょ、ちょっと無視しやんといてよ」

「そのキャラやめろ」

「はぁ…なんで今日休んだん?」

「気が乗らんかった」

「ふーん」

「じゃあな」

「なぁ」

「なに?」

「いえ、帰りなよ?」

「…関係ないやろ」

「そーやけど
一応担任やし」

「所詮他人や関わるなよ」

「…。。。」

「じゃあな」

「ちょ、まち!!!」

「なんやねん!」

「担任とか教師とか
そんなんで私見んとって
イライラする
何があったか知らんけど
教師って職業でまとめられたら
気分悪すぎ
怒るなら単体で怒って
見てて怒って」

「…」

「はい、じゃあね」



(なぁゆーき
やったろーや、な?)

「気分ちゃう」

(ええやんか
女なんか言葉で釣れるねん)

「…気分ちゃうって言うてるやろ!!!」

(なんやねん!もぉええわ!!)


何やねん皆して

「あーくそっ!イライラする」


(誰か!助けてっ)

「あ?…あ」






「おはようございま…うわっ!」

「来て!彩」

「なになになに?
校長室?…あ、ちょっと!」

(おはよう山本先生)

「あの、一体…」

(渡辺優紀が捕まりました
傷害罪です)

「は…?」

(引き取りに行ってください
ご家族はショックで
それどころでは)

「わかり、ました」