ホンマは彩が羨ましかった
みるきーが羨ましかった


「僕達は今日、卒業します!」

カッコよく挨拶をする愛菜くん
先生やお父さんお母さん達も
すごいなーって
在校生としている私
どれだけ頑張っても愛菜くんと
同じクラスにはなれないって
ママが教えてくれた



「愛菜おめでとー!!」

「ありがと」

愛菜くんの家でのパーティー
にゃんにゃんとママが二人で
たくさん料理を作ってくれた
私の好きなオムライスもあるし
みるきーが好きなハンバーグもあるし
彩がすきなサラダもある
多分愛菜くんがリクエストした
みんなが好きなもの食べれるようにって

「愛菜は中学で何部入るの?」

「バスケ部かなー」

「愛菜かっこいいー」

「ハハッありがとあっちゃん」

こーやって愛菜くんは
どんどん先に行くんだ

「あ!さぁちゃん!みゆの
エビフライとった!」

「決まってへんやろ!」

「とったとったー!!!」

「知らんやんか!」

「あぁもぉ二人とも喧嘩しやんといて
みるきー僕のあげるから」

「あっくんありがとう」

「いいえー」

「チッ…」


にゃんにゃんも前に言ってた
愛菜くんは大人すぎるって
どんなときも冷静で優しくて
周りの子も愛菜くんが好き
たくさんの女の子が好きって言ってた
私はその中の一人
愛菜くんはみんなに優しいもん
特別扱いなんかしてくれないから


「もう、おなかいっぱい」

「菜々?」

「ちょっと眠くなっちゃった
部屋に戻るね」

「あ、ちょっと」

「…」



「愛菜くん…」

気づいたら好きだった
多分初めてあった時から
愛菜くんは笑ってくれた
みるきーに優しくしてくれていた
私にも優しく…だから好きになっちゃった

「菜々ちゃん」

「愛菜くん…?」

「どしたん?」

「ううん何もない」

布団をかぶり愛菜くんを避ける

「菜々ちゃん」

「大丈夫やから
みんなのところ戻って」

「…

よいしょ」

「っ…戻ってってば!」

「僕…不安なんや」

「え?」

「中学校」

「なんで…
愛菜くんなら何でもできるやん!」

「んーん
小学校なら
彩やみるきーや菜々ちゃんが
いたけど中学は僕一人や
どんなときでも最初は一人になる」

「っ…」

「僕ができるのは
僕が慣れた時にみんなに会うから」

「愛菜くん…」

「みんなとおれたらいいのにな」

「愛菜くんなら大丈夫!
私知ってるもん
愛菜くんは何でもできるし
優しいしカッコイイし
私はそんな愛菜くんが大好きっ!」

「え…?」

「あっ…えっと…」

「ありがと菜々ちゃん
そーやんな僕も頑張ろっと」

「あ…うん」

「僕も菜々ちゃんのこと好きやでっ」

「…」

「菜々ちゃん?」

「みんなと一緒?」

「え?」

「ううん、何もない」

「?」

「早く戻ろ
私またお腹すいて…」

「あっ…絵本」

「え?あぁこれは
懐かしくて
幼稚園の頃、白雪姫大好きで」

「そっかー」

「うん、いつか白雪姫みたいにって」

「ハハッ確かに菜々ちゃん
毒りんご食べそう」

「ちょっとーそれどういう意味!」

「ハハッごめんごめん
なれるよ菜々ちゃんなら」

「ありがと…愛菜くん」

「菜々ちゃんは理想の王子様いる?」

「え?」

「いるんかなー?って」

「…いるよ」

「へぇーどんな?」

「それは…」

言わなきゃ愛菜くんだって
今がチャンスだから
もうなくなるチャンスだから

「あい…」

(愛菜ー!菜々ちゃーん!ケーキ食べよー)

「あ、はーい!!」

「…はーい」

「行こっか」

「うん」

もうないんだろうな
こんなチャンス

「菜々ちゃん」

「なに…

ンッ!?」

「僕頑張る菜々ちゃんの理想に
なれるように

よし、いこっ」

「え…い、いま

チューされた?



っ~~~!!!
やったぁぁぁー!!!!」



おまけ
「さぁちゃんの泥棒」

「ええやろ兄ちゃんの食べたんやし
まだ食べるか?でぶなるで」

「うるさいっ!」

「デブデブ」

「さぁちゃんなんか、大っ嫌い!」

「っ…なんやねん!!」

「もぉ知らんっ!」

「美優紀っ」

「知らんもん」

「…はぁ、ごめん悪かった」

「っ…ヘヘヘッ許したるー!!」

「…ったく、めんどうなやつ」