「すごい人…」

「やばいなぁ」

「ごめんな付き合わせて」

「ええよ
でも彩がコスメに興味あるとか
なんか意外やな」

「あぁ…」


今日はみゆちゃのブランドの
オープンの日
特別イベントとしてみゆちゃも来て
接客するらしい
せっかくだし休みやし
由依を誘ってやってきた

「あーもしかして
みるきーのファンとか?」

「え?あぁ…そんな感じ?」

「ふーんそれも意外やけど
でもさみるきーって不思議よな」

「不思議?」

「なんか昔噂流れたやん
バツイチで子供おるとか
でも結婚したことないって
じゃあ籍入れなくて?みたいな噂」

「あぁ…」

「まぁ芸能人やし
そーいうことあるやろ」

「由依、はさ
どう思う?
みるきーに子供おったら」

「ん?んー
そーやな別にファンでもないし
とくになんもおもわへん
芸能人も普通の人間やからな
別に好きに暮らしてええんとちゃう?」

「そっか…」

「???」




「来てくれてありがとー!!」

(きゃぁぁぁー!!!)
(みるきー!!!)
(こっち見てぇぇぇー!!)

「フフツ」

「すごいな…」

「うん…」

昔私も少しだけ芸能界にいた
その時に見た景色は忘れない
私は怖かった
自分だけに向く目
輝けない気がした
普通の人と芸能人の違いは輝きやって
恵くんが教えてくれた
みゆちゃは輝く、どんな時だって
昔見たアイドルのみゆちゃは
だれよりも輝いてて
真っ直ぐ見たら目が眩むほど
今だって…

「あっ…」

目が合った
みゆちゃは驚いた顔をする
それでも

「来てくれてありがとーっ」ニコッ

眩しい笑顔で見てくれた

「っ///」

「生で見ても可愛いなぁやっぱり
あれ?彩?おーい彩っ」

「あ、え?なに??」

「何ちゃうよ
大丈夫?
ボーッとしてるけど」

「あー大丈夫大丈夫
ハハッ」

「芸能人って凄いなぁー!」

「そーやなっ」

みゆちゃの店で
おすすめ商品を買って
家に帰ってきた


ガチャッ

「ただいま」

「おかえり」

「彩、なんで来るって言うてくれへんのよ」

「サプライズ的な?」

「ふーんオシャレさんやな」

「大人ですから」

「そーやったフフッ」

「ケーキ買ってきた
オープン祝い」

「えー!ホンマに?やったー!」

「みゆちゃ子供みたい」

「ええやんかー
…あ!私の好きなやつ
さすが彩何でもわかってるなぁ」

「何年おると思ってるんよ」

「そーやった」

家にいる時のみゆちゃは
子供みたいに笑う
店で見たような
遠い笑顔じゃない
それがなんだか嬉しかった

「あ、そーや明日仕事休みやけど
彩は…」

「1日部活や…ごめん」

「そっか…仕方ないな」

あっ…

遠くなった
大人の笑い方
全てを悟ったような
触れることの出来ないような
そんな…

グイッ

「彩…?」

「…」

「っ…」

「あ、いやその…早くっ、
終わらせるようにするから
ごめん」

「ううん学生やもん
今出来ることを、ね?」

「そーやな、がんばる
あ、えっと、お風呂洗ってくる」

バタンッ!!!
「あー…何してんの
なんで引っ張ったん?
なんで…

抱きしめようとしたんよ」




「彩…なんか


かっこよかったな…」