「だ、大丈夫
鍵閉めたし…ガスは」

「みゆちゃ落ち着いて」

「だって!
大丈夫やけど
大丈夫なんやけど…」

今日は高校の合格発表
地域で一番の高校
ギリギリの偏差値ではないけど
余裕なわけでもなかった

「彩、大丈夫やからね!
うん!大丈夫
だからっ」

「ハハッみゆちゃの方が落ち着いて」

「そう、やんな」

「ほら、行こ?」



「さ、さ、さやか!
何番!?何番!?」

「んーっと1630番」

「えーっと
1580…1581…1584…

ま、待って!
怖いから彩が見て!」

「分かった」

本人より焦るって
少しおかしくて
緊張がどっかに行った

「よし…

1620…1623…1625…1629



…」


『1630』

あった…

「みゆちゃあったよ…みゆちゃ?」

「受かりますように…受かりますように…」

「聞こえてないし…フフフッ

みゆちゃ」

「ッ!!彩
ど、どうやった?」

必死なみゆちゃを
可愛いと思って
少し意地悪したくなった

「ごめん…」

「っ…えっ
あ、それは…でも
えっ?彩…あの」

「フフフッなんちゃって

合ったで番号
受かった!」

「へっ…」

「ハハッ」

「ば、ば、ばかぁぁー!!!」

タッタッタッ!!

「ま、マジか
みゆちゃ!待って!」



「ハァハァハァ」

「ハァハァハァ」

「みゆちゃごめん
必死なみゆちゃが可愛くて
ちょっと意地悪しちゃって…」

「…」

「ホンマにごめ…」

ガバッギュー!!

「よかっ…たぁぁ…」

「みゆちゃ…」

「よくっ、よく頑張ったな
ホンマによく頑張りました」

「…ありがと」

「頑張ったぁぁぁ…うぅぅ」

「みゆちゃ、泣きすぎ」

ギュッ…

「よしよし、もう泣き止んで」

「だって嬉しいんやもん…
そうや!みんなに連絡!」

「ちょ、ちょっと!」



「お疲れ音遠」

ワンッ
(お散歩ありがと)

「いいえー
よいしょっ…高校生か」

ワンッ
(大きくなったね彩ちゃん)

「音遠の方が年下やで?」

ワンワンッ
(確かにそうや)

「…高校生になったんやから
みゆちゃのこと守らへんとな」

ワンッ
(守れるよ彩ちゃんなら)

「ありがと音遠
頑張るわ
音遠も頑張ろなぁぁ」

ワシャワシャ

ワンワンッ
(くすぐったいー!!!)

「ハハッ」

「彩ぁー!
お祝いのご飯できたー!!!」

「はぁーい!
行こっ音遠」