「…ごめん、やっぱり」
「信じられへん?」
「ごめん」
「…わかった」
君は頷いて
帰っていった
好きだ
そう伝えた回数は数え切れない
渡辺美優紀
俺の一つ下高校一年生
出会いは最悪やった
部活が終わって帰るときに
校舎裏から泣き声が聞こえた
「誰かおん…ッ!!」
「ッ!!」
「大丈夫!?びしゃびしゃやん!
誰にやられたん!」
「…」パシッ
振り払われた手
涙目で睨む君
悔しいのか恥ずかしいのか
顔見たらわかる
噂の彼女や
隣のクラスの奴の元カノ
噂で聞いたのは
モテる彼がいるのに浮気した
最低ビッチだと
確か名前は
「渡辺美優紀…ちゃん」
「あなたも一緒?」
「え」
「触らないで!!!」
彼女は立ち上がり
走って去っていった
その時の俺は
なぜ俺が怒られなければ?なんて
憤りしか残らなかった
しかし次の日
たまたま渡辺美優紀を見かけた時
彼女は空を見上げていた
近づこうとした俺を邪魔した
春一番
「うわっ///」
風に舞う長い髪の毛
白い肌
少し細める目
「渡辺美優紀」
「っ…」
「待って!」
「?」
「君が好きや」
その日から俺は
毎日のように渡辺美優紀に言い続ける
冷やかしでも何でもない
彼女のことが知りたい
彼女に笑ってほしい
その一心だった
初めは避け続けられた
でも最近は話してくれるようになった
しかし一線は超えられない
それほど彼女の背負った傷は大きい
「彩~」
「ん?」
「まだ一年につきまとってるん?」
「まぁねぇ」
(山本くんなにがいいん?)
(そーやって噂やとさぁ…)
バンッ!!!
「俺、アイツがそんなやつやと
思ってない
何も知らんくせにしょーもない噂
信じてへんと
もっと人が幸せになるような話したら?」
どうして悪い噂はすぐに広まるのに
人を笑顔にできるような
そんなリレーはできないんだろうか
「美優紀っ」
「…また来たん?」
「一緒に帰ろ」
「…」
彼女は何も返さないから
同意と捉えて横を歩く
隣にいるのに
遠くにいるようや
「お、綺麗」
「…うん」
「あのボート乗らん?」
「は?何言って…」
「ええやん俺のおごり」
「ちょっと!」
夕日が綺麗やから
近くの湖に浮かんでるボートに乗る
「おー気持ちええなぁ」
「…」
美優紀は何も言わず
遠くを眺める
夕日と君
そんなタイトルで画を描けるほど
君は美しい
容姿だけじゃない
心が綺麗やからそんなに澄んでる
「知らんよ」
「え?」
「こんなとこ誰かに見られて
なんか言われても」
「構わんよ
俺は美優紀が好きや」
「…」
静かな湖に漕ぎだしたボート
一生懸命こいでる
でも進むのは僅かで
小さな波が広がるだけ
俺の力はこれくらい
世界を変えるなんてことはできないけど
でも俺の力で
君の見ている景色は変えれる
「あ、腹減らへん?
これ…よし半分
昼の残りのパンっ!」
「…」
「んっ!」
「…ありがと」
美優紀は少し戸惑いながら
パンをかじった
食べてくれてよかった
「何もしてへんねん」
「ん?」
「先輩にHしよって言われて
拒んだら襲われて…
別れるって言った
そしたら、噂が流れてた」
あいつのことだと分かった
そーやったんや
分かってはいたけど
「あの人のこと好きやった
でも裏切られて
友達も大丈夫って言うてたのに
裏では言ってて…
もう、何も…誰も」
「俺は違う」
「分からへんやん!」
「俺は違う!」
「っ…」
「そんな誰もが欲しがるもんを
偽って渡して
善人やって思い込む偽善者と
俺を一緒にすんな!」
「だって」
「俺は君からなにか欲しいんちゃう
あげたいんや
何もなくなった美優紀に
俺が!」
「あげるだけ?
山本さんがからっぽになるで」
「形あるもの…そーやな
このパンは確かに美優紀と
半分こしたら減るよ
でも形ないものは
思い出とか愛は分けたら増えてくねん」
「増える?」
「そうや
俺のこと疑うなよ
こんなにも飾りなくて
アホみたいにストレートな
本物の俺の気持ち
俺の愛やから」
「なんなんよそれ」
「美優紀、家帰りたくないんやろ?
それはお母さんに心配かけるからって
それお母さんに愛されてるってことや
そのお母さんはそのまたお母さんに
愛されてたんやで
リレーみたいなもん
愛のバトンで繋がってる
俺もそう
俺の愛は美優紀に渡す」
「私、二人からもらってんの?」
「ハハッそーなるな
だから誰かに繋がんとな」
「無理や…私には」
「大丈夫
あ、岸についた
よし、行くか」
ギュッ
「おっと
どした?転びそーやったか?」
「ちゃう」
「ん?」
「アンタ矛盾してる」
「へ?」
「私のこと好きとか言うくせに
バトンやとかいうもん」
「いや、例えやん」
「はぁ…ルールしらんの?」
「ルール?そんなもん
次の人に繋げばええやん」
「アンタ言うたやん
私にバトンあげるって」
「そやで?」
「もぉーいい」
「は、え?ちょっと」
なんか怒ってる美優紀に
謝りながらついていく
なんやろいうてることキザすぎ?
バトンとか愛とか
しけたんかな
「家ついてもうた
変なこと言うてもうてごめん」
「ううん」
「じゃ」
「山本、さん」
「彩でええって」
「…彩くん」
「ん?」
「…二回走ってな、リレー」
「へ?」
「…じゃ///」
バタンッ!
どーいうこと?
リレーを2回?
俺1回美優紀に渡して
2回目は…
「あ…」
ルールしらんの?
矛盾してない?
「じゃあ…美優紀がバトンを渡す相手は…」
「信じられへん?」
「ごめん」
「…わかった」
君は頷いて
帰っていった
好きだ
そう伝えた回数は数え切れない
渡辺美優紀
俺の一つ下高校一年生
出会いは最悪やった
部活が終わって帰るときに
校舎裏から泣き声が聞こえた
「誰かおん…ッ!!」
「ッ!!」
「大丈夫!?びしゃびしゃやん!
誰にやられたん!」
「…」パシッ
振り払われた手
涙目で睨む君
悔しいのか恥ずかしいのか
顔見たらわかる
噂の彼女や
隣のクラスの奴の元カノ
噂で聞いたのは
モテる彼がいるのに浮気した
最低ビッチだと
確か名前は
「渡辺美優紀…ちゃん」
「あなたも一緒?」
「え」
「触らないで!!!」
彼女は立ち上がり
走って去っていった
その時の俺は
なぜ俺が怒られなければ?なんて
憤りしか残らなかった
しかし次の日
たまたま渡辺美優紀を見かけた時
彼女は空を見上げていた
近づこうとした俺を邪魔した
春一番
「うわっ///」
風に舞う長い髪の毛
白い肌
少し細める目
「渡辺美優紀」
「っ…」
「待って!」
「?」
「君が好きや」
その日から俺は
毎日のように渡辺美優紀に言い続ける
冷やかしでも何でもない
彼女のことが知りたい
彼女に笑ってほしい
その一心だった
初めは避け続けられた
でも最近は話してくれるようになった
しかし一線は超えられない
それほど彼女の背負った傷は大きい
「彩~」
「ん?」
「まだ一年につきまとってるん?」
「まぁねぇ」
(山本くんなにがいいん?)
(そーやって噂やとさぁ…)
バンッ!!!
「俺、アイツがそんなやつやと
思ってない
何も知らんくせにしょーもない噂
信じてへんと
もっと人が幸せになるような話したら?」
どうして悪い噂はすぐに広まるのに
人を笑顔にできるような
そんなリレーはできないんだろうか
「美優紀っ」
「…また来たん?」
「一緒に帰ろ」
「…」
彼女は何も返さないから
同意と捉えて横を歩く
隣にいるのに
遠くにいるようや
「お、綺麗」
「…うん」
「あのボート乗らん?」
「は?何言って…」
「ええやん俺のおごり」
「ちょっと!」
夕日が綺麗やから
近くの湖に浮かんでるボートに乗る
「おー気持ちええなぁ」
「…」
美優紀は何も言わず
遠くを眺める
夕日と君
そんなタイトルで画を描けるほど
君は美しい
容姿だけじゃない
心が綺麗やからそんなに澄んでる
「知らんよ」
「え?」
「こんなとこ誰かに見られて
なんか言われても」
「構わんよ
俺は美優紀が好きや」
「…」
静かな湖に漕ぎだしたボート
一生懸命こいでる
でも進むのは僅かで
小さな波が広がるだけ
俺の力はこれくらい
世界を変えるなんてことはできないけど
でも俺の力で
君の見ている景色は変えれる
「あ、腹減らへん?
これ…よし半分
昼の残りのパンっ!」
「…」
「んっ!」
「…ありがと」
美優紀は少し戸惑いながら
パンをかじった
食べてくれてよかった
「何もしてへんねん」
「ん?」
「先輩にHしよって言われて
拒んだら襲われて…
別れるって言った
そしたら、噂が流れてた」
あいつのことだと分かった
そーやったんや
分かってはいたけど
「あの人のこと好きやった
でも裏切られて
友達も大丈夫って言うてたのに
裏では言ってて…
もう、何も…誰も」
「俺は違う」
「分からへんやん!」
「俺は違う!」
「っ…」
「そんな誰もが欲しがるもんを
偽って渡して
善人やって思い込む偽善者と
俺を一緒にすんな!」
「だって」
「俺は君からなにか欲しいんちゃう
あげたいんや
何もなくなった美優紀に
俺が!」
「あげるだけ?
山本さんがからっぽになるで」
「形あるもの…そーやな
このパンは確かに美優紀と
半分こしたら減るよ
でも形ないものは
思い出とか愛は分けたら増えてくねん」
「増える?」
「そうや
俺のこと疑うなよ
こんなにも飾りなくて
アホみたいにストレートな
本物の俺の気持ち
俺の愛やから」
「なんなんよそれ」
「美優紀、家帰りたくないんやろ?
それはお母さんに心配かけるからって
それお母さんに愛されてるってことや
そのお母さんはそのまたお母さんに
愛されてたんやで
リレーみたいなもん
愛のバトンで繋がってる
俺もそう
俺の愛は美優紀に渡す」
「私、二人からもらってんの?」
「ハハッそーなるな
だから誰かに繋がんとな」
「無理や…私には」
「大丈夫
あ、岸についた
よし、行くか」
ギュッ
「おっと
どした?転びそーやったか?」
「ちゃう」
「ん?」
「アンタ矛盾してる」
「へ?」
「私のこと好きとか言うくせに
バトンやとかいうもん」
「いや、例えやん」
「はぁ…ルールしらんの?」
「ルール?そんなもん
次の人に繋げばええやん」
「アンタ言うたやん
私にバトンあげるって」
「そやで?」
「もぉーいい」
「は、え?ちょっと」
なんか怒ってる美優紀に
謝りながらついていく
なんやろいうてることキザすぎ?
バトンとか愛とか
しけたんかな
「家ついてもうた
変なこと言うてもうてごめん」
「ううん」
「じゃ」
「山本、さん」
「彩でええって」
「…彩くん」
「ん?」
「…二回走ってな、リレー」
「へ?」
「…じゃ///」
バタンッ!
どーいうこと?
リレーを2回?
俺1回美優紀に渡して
2回目は…
「あ…」
ルールしらんの?
矛盾してない?
「じゃあ…美優紀がバトンを渡す相手は…」