「彩」
「なんや恵」
「どーいうこと」
「ん?」
「とぼけんとって!
親父さ...ンンンンーッ!!」
「大きい声出すな」
「ンーッ!ハァッ!...ハァハァ
窒息するわアホ!」
「...何も言うな」
「でも!」
「出てくる」
「彩...」
「美優紀ちゃん
何してんの?」
「百ちゃん
今宿題してて」
「へぇー偉いなぁ」
「百ちゃんは?」
「今、武術の特訓終わった」
「大変やなぁ」
「強くならへんと
美優紀ちゃん守られへんやん」
「っ///」
「オホンッ!!
お取り込み中申し訳ないんですけど」
「あ、凜々」
「お嬢、親父さんが」
「あーわかった」
「おじいちゃん」
「おぉ美優紀」
「どうしたん?」
「んーお前、百のこと
気に入ってるんか?」
「っ...うん」
「そうか」
「反対する?」
「いや、美優紀の好きにしたらいい」
「でも私は」
「美優紀が百を選ぶのならそれでいい
跡を継ぐためにやってもらうだけや」
「...おじいちゃん」
「そうか...そうか...
だけど美優紀」
「ん?」
「人の心は簡単ちゃう
ワシはお前のこと大切やし甘やかしたいと
思ってる
でもなあれもこれも欲しいは
できないんや」
「?」
「美優紀が思った通りに動き
それが正解じゃ
美優紀なら正しい選択ができる
わしは信じてるぞ」
「おじいちゃん...」
「ホホッ...凜々!
車だせ」
「へいっ!」
「おーおかえり」
「うん」
「おやっさんなんてー?」
「正しい選択しろって」
「なんやそりゃ」
「なんなんやろ」
「テストのこととかちゃう?」
「あ、そっか!」
「数学教えたるで
一緒にしよや」
「うん!」
この時の私は
自分のことしか見えてなくて
おじいちゃんの言葉の意味も
分かっていなかった
すごく大切なこと
言っていたのに...気づかなかった
「ほんとにええんか彩」
「いい」
「なんて言えばええ?」
「組を抜けた
そー言って」
「だけどなそんなこと...」
「アイツはこっちの人間ちゃう
道理なんて分かってへん
だからこそこのままで」
「お前はずっと
美優紀を思ってきたやろ
あの日からずっと!」
「親父
俺なここに来て分かってん
ネズミみたいな俺を
親父が助けてくれた
それで愛がわかった
きっと身を引くことが美優紀への」
「帰ってこいよ」
「あぁ...」
「彩...」
「親父...元気でな」
「彩、ワシは...」
「向こうで待ってる」
「ッ!!!!」