「...凜々花」

「フフフッ」


























「...なんてね」

「...」

「できるわけないでしょ」

「...あぁ」



「凜々花ちゃん!」

「美優紀さん
フフフッ」

凜々花はナイフを俺の方に
また向け直した
また、俺をかばって...

「ええよ凜々花ちゃん
分かるから!
そんなことするために
来たわけちゃうやろ?」

「...なにを」

「さっきの答え
彩の過去気になるで
でも聞くのは凜々花ちゃんからじゃなく
彩から聞きたい!
だって彩の一部やから」

「...」

「凜々花ちゃんの過去も聞かせて?
ほんまはそんなことしたくないのに
するくらい辛いんやろ?
教えて?私に」

「フフフッ...ハハッ
馬鹿ですね
私嫌いなんです馬鹿な人」

「...」

「呆れました
もういいですよ」

「凜々花...」

「消えてください先輩」

「...凜々花、ごめんな
美優紀行くで」






「あほ彩無理したらアカンやろ?」

「凜々花が向かいたかったのは
俺やからな」

「だからって
あれ凜々花ちゃん
ちゃうかったらホンマに
刺されてたからな」

「...」

「ったく...彩のそ」

「美優紀」

「ん?」

「好きや」

「はっ///!?」

「...好きや、好きや
誰よりも」

「何よ急に...」

「俺、中学の時...」

「待って、先に言わせて」

「え?」

「大丈夫」

「...おぅ」









中学の時


(彩くぅぅん!)
(お弁当作ってん)
(ノート見るー?)
(なぁなぁ遊ぼー)

「ハハッ皆ありがと
嬉しい」

(きゃぁぁ///)

学校でも


(なぁあの人かっこいい)
(お兄さんあそびませんか?)
(芸能人の人ですか?)

「あ、ごめんなさい」


外でも
どこにいても騒がれた
疲れることやった
でも俺は

「彩はホンマに人気者なんやね」

「ヘヘヘッ」

母さんの喜ぶ顔が
嬉しかった

父親はいなくて
母子家庭
姉ちゃんがいて
母さんがいて
俺は幸せやった
母さんは俺が友達を連れてくると
俺が何かをもらうと
ニコッって笑ってくれた
転校が続いた俺ら
友達ができるか
俺が馴染めるか
それが心配やったから
母さんを安心させたかった
だからこそ努力した
好かれるように
気に入られるように
上西と出会ったのもこのとき
上西はなんか似たような境遇で
理解をしてくれた

「彩、大丈夫か?」

「...おぉ」

(彩くぅん大丈夫?)
(保健室行く?)

「大丈夫ありがと
でもちょっと
外の空気吸ってくる」

(私も行く)
(私も!)

「あ、えっと...」

「あー君たちは
俺と話しよ?

...(早くいけ)」

「(さんきゅっ)」



「はぁ...」

しんどい
疲れる
苦しい

元々人見知りの俺
いろんな子に笑顔を振りまく日々
楽しくもないのに笑って
上西はよく心配してる
俺の性格上生き方を間違ってるって

「そんなこと...わかってる」

シュポッ...スゥーーー

学校の屋上でタバコ
何してるんやろ俺
こんなことした方が
母さんは悲しむやんか
姉ちゃんやって

「...しんど」







「ここ、禁煙ですよ」

「え...」

授業中に声がする?
振り返ってみると
1個下の学年カラーのリボンをつけた
可愛らしい女の子
童顔に見える顔
でも目は鋭い
手になにやら難しそうな本

「...すまん」

「いえ」


これが俺と凜々花の出会い