「山本さん...」
「通報されますよ」
また可愛くない
家の中に入ってきた先生
私は背中を向けて中へ戻ろうとした
でも
暖かいものに包まれる
「離して」
「僕なんかした…?」
「...」
「教えて...治すから」
先生の声は
今にも壊れそうに弱かった
優しい先生やから
きっと追い詰めた
「言ったら...呆れますよ」
「そんなことない...
山本さんをこんな顔にさせた
心配なんや」
先生の力が増した
体が震える
いつからこんなに...
私は正面から抱きついた
「私が子供やから
大人の人の方が...よかったんですか?」
「え?それは...」
「沖田先生と!!
...キスしてた」
「はい?」
「私見たんです
沖田先生と西校舎との
渡り廊下のとこで」
「??」
「でも!大丈夫です
外国じゃキスは挨拶やし!
ホンマにもう大丈夫やから」
「なに逃げようとしてんの」
「え?うわっ」
ギューーーッ
「先生...?」
「何を見て間違えたか
たぶんこけかけたのを
支えたやつやろうな
あの人ヒール高いから
それに向こうに彼氏おるし
超ラブラブの
僕やって沖田先生は人として好きやけど
女性としては
失礼やけど全く...」
「っ…」
「あのねー浮気なんか
するわけないやろ?
不毛な恋愛してんのに
浮気する余裕
あると思う?」
「...」
「僕が彩ちゃんのこと
好きなの
伝わってない?」
「...」
「...」
「分かってるけど、
でも不安になるんです
自信がなくなる
今日やって
怪我した子と保健室でとか
思っちゃうから」
「プッ...なんやそれ
僕、保健室へ行くたび
告白するわけちゃうよ?」
「ほら...だから
言いたくなかったのに」
「フフフッ...よし」
「え?...うわっ///
先生!下ろして!」
「暴れない」
先生に抱えられ
ソファーへ
先生の膝の上に
私が乗っている
「好きやで彩ちゃん」
「私も...す、ンッ」
何度も優しいキスが
回数が増える度に
心のモヤモヤがいなくなる
段々先生の手が
腰を撫でてくる
頭が...
「...ん、いやぁ」
「っ...ごめん」
先生は私から離れようとした
でも離れたくなくて
首にしがみついた
「彩ちゃん...」
「優紀くん...ここにいて」
「...うん、おるから
ごめんな?
ちゃんとおるから」
「私のこと好きですか?」
「好きやで...彩ちゃん
大切にしたい
そばにいて欲しいんや」
「私も...好き」
もう一度見つめ合い
そして
キスをした。