「彩大丈夫?」

「うん、ごめんな突然」

「ええよええよ」

山田に話して
少しすっきりして
部活に戻ってきた
気合入れよ

グラウンドをひたすら走る
体動かして忘れよ...

「ハァハァ...」

「ほい彩おつかれ」

「さんきゅ...」

「また気合入ってるなぁ」

「ちょっとな...ふぅ」

「無理したらアカンで?
しんどいんやろ?」

「ちょっと
すっきりしたいねん」

「んーなんか悩みあるん?」

茉由は心配そうに見てくれる
茉由にすべてを言おうか
アカン、よな...

「んーんなんもない」

「ホンマにー?」

「ホンマに」

「何かあったら言う...」


(大丈夫か!?)
(おいっ!!)


「え!?何かあったん?」

「あ!バスケ部の女の子
倒れてるやん!」

振り返るとバスケ部の子が
地面にうずくまってた
私は助けようと
立ち上がった時


「みんなどいて!!」

(先生なんかボールが当たって!)
(頭ぶつけたみたい!)

「分かった
キャプテン!みんなまとめて
続けてて
僕が運ぶから...よっ!
安心してな?」

(さすが渡辺先生)
(ギャップやんなー)



「うわぁ渡辺先生さすがやん」

「...」

「何かさぁ



彩の時みたい」

「っ!?」

そう少し前
私も先生に抱えられ
保健室へ行った
分かってる先生やから
助けるのは当然で
私だけが特別ちゃう
分かってるけど...でも
その顔は...私だけに見せてや

「まーたファン増え...彩!?
どうしたんよ!」

「なんもっない...
ごめん、今日は帰る」

「ちょ、ちょっと!彩!」


教室に戻って
涙を拭う
それでも何度も溢れてしまう


「ん...寝ちゃった」

涙を隠すために伏せてたら
いつの間にか
寝てしまったらしい
時刻は19時...早く出なきや

ガラガラッ

「山本さん?」

「...先生」

「何してるん?こんなとこで」

「...ノート忘れたんです」

顔を見ただけで泣きそう
でも泣けない
子供やって思われる

「さよなら先生」


ガシッ

「なんでそんな顔してるん?」

「いつも通りですよ」

「悲しそうやで」

「悲しくないですよ」

「彩ちゃん」

「今学校です」

「なんで怒ってんの?」

「...」

「僕なんかした?」

ゆっくりと近づいた先生は
私を背中から抱きしめた
その瞬間
沖田先生とキスしてたとこ
女の子抱き抱えてたとこ
同時に頭をよぎる

バシッ!!!

「彩ちゃ...なんで泣いて」

「なんもないから...」

「あっ、彩...山本さん!!!」