(なぁええやろ?)
(ほらほら)

「やだっ!」

こんなことになるなら
すぐに帰ればよかった
先生はもう私と関わる気なんて
ないんやから
もう無理なんやな

「助けて...先生」

(フフフッ...イテッ!!
なんや!)

「その子に...触るな!!」

「せ、...んせい?」

その後はよく分からなかった
先生の見たことない顔
目は血走り
表情は鬼の様で
怖かった

バキッ!バキッ!

(ごっ!めんなっ、さいっ!!)

「うるさい、黙れ」

バキッ!バキッ!
バキッ!バキッ!

表情を崩さず
無言で殴り続ける先生
このままじゃ危ない

「先生っもういいっ」

「ハァハァ」

「もういいからっ...お願い」

「ハァハァ...はぁぁ...」

何とか収まってくれた

「先生怪我してるし
ここにいちゃまずいから
家来て?」

黙って頷く先生
手を引いて
自分の家に連れてきた


「ッ!!」

「あ、染みました?ごめんなさい」

「いや...大丈夫」

パチッ
「終わりました」

「ごめんな...ありがとう」

「いえ...」

「先生」

「ん?」

「...助けてくれてありがとうございます」

「...ええよ
僕の方こそごめん
自分なくして」

「はい...」

「それと、教室に行けなかったことも」

「ッ!!それは...もういいんです
分かりましたから」

「違う!
保護者の人が来られて
対応してたんや
行くつもりがなかった
わけとちゃうから」

「...」

「待たしてしまって
こんな目にあったのも
僕のせいや
ホンマにごめん...」

「先生やもん...仕事やし
理由分かったから
大丈夫です」

「遅いかもしれんけど
僕を呼んだ理由教えてくれへん?」

「...」

「山本さん?」

そうや言うんや
思ってること
後悔なんかしたくない
気づいたんや
失いかけて気づいた
このままやったら
完璧に失う
そんなの...

「嫌だっ」

「え?山本さん?
なんで泣いてるん?
どうした?」

「先生が変わるのが嫌やっ!
私のこと...嫌いに、ならんとって」

「っ...」

「先生のこと嫌いやった
人の心に勝手に入るし
何がホンマか分からへん
でも、私はっ...先生のことっ、ングッ!」

「言ったらアカンよ
頭のいい君なら分かるやろ?」

「ングッ!...そうやって!
また我慢するん!
自分はいい!ってそう言うん!」

「それは...」

「先生はどう思ってるん...
私のこと、どうでもいい?」

「...」

「私は先生のこと

好きです
1人の...男性として」

「...考えてみ?
教師と生徒
アニメじゃない!綺麗事で済まへん
君はまだ17歳で未来がある!
僕と...」

「先生こそ綺麗事いらん
答えて、先生の気持ちは?」

「...」

「先生...」

「ずるいんや...君は
そんなん...好きに決まってるやろ
一目惚れやった
君しか見えへんかった!
最初に軽々しく気持ちを言うたこと
後悔してる!
好きって言うたら
もう、止まらへんくなってた!
君の姿を長く見ていたい
できたら隣で笑っててほしい
変な妄想が膨らんで
それと同時に教師失格の烙印が
押されてるようで!
...耐えれんかった」

「先生」

「君のことが好きや
一人の女性として好きや
でも僕には君を...」

「私、人を好きになったの
初めてなんです
だからこの気持ち大事にしたい
この気持ちを育てて将来花咲かせたい
それが私の夢です
先生、先生の仕事は
生徒の夢叶えることなんじゃない?」

「...ハハッ、はぁ
分かってると思うけど
君に我慢させる
辛い思いをさせることもある
祝福されるものじゃない
それでも...ええん?」

「...もちろん」

「...山本彩さん
僕と、お付き合い
してください...」

「お願いします」