ガチャッ
「山本...」
「...ここは禁煙や」
「タバコは辞めた」
「あっそ、何か用?」
「お昼、食べた?」
「いやいつも昼抜きやし 」
「やんな...はい」
「何やねんこれ」
「お弁当
助けてくれたお礼...」
「別に礼なんて」
「したいねん私は」
「...さんきゅ」
中を開けたら
綺麗に配置されたおかず
「うまそうやん」
「頑張ってん食べて」
「おぉ」
口に運ぶ
美味しかった
「うまい」
「ホンマに?よかったぁ」
「料理できたとか意外や」
「あーほんまは得意ちゃうねん
ほら、指も傷できたし」
「...」
「やっぱ不器用何やなぁ」
「なぁ」
「ん?」
「なんで弁当なん?」
「え?」
「得意ちゃうのに
なんで弁当なん?」
「...山本が悲しそうやったから」
「は?」
「いつも遠く見てて
何か一人やったから
お弁当でも作ったら
喜んでくれるかなって」
「...飛んだ見当違いやな」
「...そっかごめん」
気にいらない
好きなやつができたくせに
そいつに弁当作ればええやろ?
てか傷作ってまでのお礼ってなんやねん
俺はお前のこと助けれてない
今日やって男子見る度
体は震えていたし
暗いところにいくと
泣きそうな顔していた
それやのになんで強がって...
「お前、わけわからんな」
「え?」
「別にいいや
これ、もういいから」
「...やっぱ迷惑やった?」
「...」
「そっか、そうやんな
こんな傷だらけの手に作られた
お弁当なんて嬉しく...ないよな」
「...」
「ごめんっ
わかった今度なんか奢るわ
じゃあ私行くから」
悲しそうに笑った渡辺
その顔が引っかかって
手を掴んだ
「え、キャッ」
「うぉっ...」
しかし勢いあまり
あぐらをかいてる俺の上に
渡辺がかぶさった状態
「山本...?」
「別に迷惑じゃない...ただ」
「ただ?」
「自分でもよくわからん」
「そっか...」
「俺...いったい」
「彩...」
「え...?」
「って呼んでええ?
ほら、名前の方が
話しやすいやろ?」
「っ...」
「ありがと、彩
私先戻るな」
ギィーバタンッ
「分からへん
俺、何したいん?
あー!!上西が
余計なこと言うからや!
何やねんほんま...」
カツラをとりメガネも取る
本当の自分の姿
それでもスッキリしない
ブーブーッ
From上西
早く素直になったら?
気づいて誰かのものなんて呆れる
「...うるせぇ
しゃーないやろ
恋なんか、初めてなんやから」