「ただいまー!」

「おかえり…あら」

「お邪魔します…」

「あ、もしかして
山本彩さん?」

「え…はい」

「美優紀から話聞いてるでー
あーホンマに綺麗やし
なんかカッコイイなぁ」

「もうママ!
先輩は私のやで」

「…なった覚えないけど」

「ごめんなさいね?
この子に振り回せれてるやろ?」

「えぇものすごく」

「そんなことしてへんっ!」

「すいませんねぇ
あ!そうや
もうちょっとでクッキー焼けるねん
持っていくから
部屋で待ってて?
美優紀案内してあげ?」

「はーい」

「あ、でも私は…」

「遠慮せんとって」


「先輩が部屋におるなんて
不思議な感じー」

「無理矢理やろ…」

「でもいてくれるじゃ
ないですかー」

「はぁ…」

ガチャッ
「おまたせー!
はいどうぞ」

「あ、いただきます

…おいしい」

「よかったー!
甘さ控えめで作ってみてん
はぁ、ほっとしたー」

「美味しいです
ありがとうございます」

「いいえ
じゃあごゆっくり」

クッキーは甘くなくて
食べやすくて
ホンマに美味しかった

「よかったー
先輩が気に入ってくれて」

「おいしい、おいしい」

「フフフッ」

「何笑ってんねん」

「別に何でもないですー」

クッキー食べて
渡辺のよーわからん話
延々聞かされて
帰ろうとした時

「ご飯出来たで」

「じゃあ私はこれで…」

「え、彩ちゃんの分もあるよ」

「え…?」

「食べていって?
口に合うか分からへんけど」

「でも…」

「先輩ー!食べましょ!」

「ちょ、ちょいっ!」

夕飯もごちそうになることになった
メニューはハンバーグ

「いただきます…」

「どうぞ」

「…んっ、おいしい」

「よかったぁー
美優紀お母さんやったでー」

「さすがママー!」

「いぇい」

「先輩口にあったみたいで
…先輩?」

「あ、いや
初めてやから…誰かの
ご飯食べるのが
だから何か不思議で…」

「…彩ちゃん
家でよければいつでもおいで?
美優紀も喜ぶし」

「…」

渡辺のお母さんは
優しい顔で笑った

「そうですよ先輩!
今度は私が作ってあげます!」

「いい、渡辺は失敗しそう」

「失礼!!」

「…」




「先輩お見送りしますから」

「ええからここで
お母さんにもう一回
お礼言ってて」

「分かりました」

「それと…さんきゅ」

「え?」

「…なんもない」

「先輩ー?照れてるんですか?」

「ちゃうわ
まぁとりあえず
これで気が済んだやろ?
これからは私のこと…」

「あ、これからも
よろしくですか?
喜んで」

「ちゃうわ
関わるな言うてんねん」

「やだ」

「は?」

「無理でーす
じゃ!先輩また明日
気をつけて帰ってくださいねー!」

「…何やねん
アイツは…」