新しい長編





夕日の射す校舎
響く掛け声
目の前で見れば大きい
先生達も
屋上から
上から見れば小さい
どれだけ大きいと思っても
見方を変えれば
いくらでも変わる

「しょうもない…」

屋上のフェンスに乗り上げ
腰掛ける
少しでも前に倒れれば
真っ逆さま、死ぬだろう
もし、風が吹いて
前に倒れてもいい
むしろその方がいい
自分で飛ぶより
きっとその方が幸せだ
もう自分の力で飛ぶことはしたくない

目を閉じて楽になろう
そうすればきっと…

「死にたい?」

「え…」

後ろから声がした
振り返ると
そこには可愛らしい女の子
ただ慌てることもなく
真っ直ぐ私を見て
微笑んでいた

「…関係ないやろ」

「うんでも私は」

彼女は近づき
私を後ろに引っ張った
勢いが凄くて
背中から落ちる
あ…あの感覚と一緒

「私は、彩先輩に
死んでほしくないから」

「…」

「立てますか?」

私を見下ろしながら
手を差し出す彼女
その手を払いのけた

「邪魔すんな
てか、勝手なこと言うな」

自分で立ち上がり
屋上を後にした






「お帰りなさい彩ちゃん」

「…」

「先生がさっきいらしてね?
最近教室に来てないって
このままやと出席日数足りなくなるって
進級できひんくなるからだから…」

「いいんちゃう?」

「彩ちゃん…」

「部屋、行くから」

バタンッ

リビングの扉を閉めて
扉にもたれる

「彩帰ってきたんか?」
「えぇ…」
「またか?」
「やっぱり引き取ったのが
間違いだったかも」
「そうかもな」
「あの事が合ってますます
あの子と付き合いにくい」
「…はぁ仕方ないやろ」



「聞こえてるっつーの…」

自分の部屋に戻って
ベットに寝転んだ
横を見ると
メダルを片手に笑顔の
写真の中の私
部屋にはトロフィーやら
賞状の山
その一つを手に取る

「なぁ、アンタは幸せか?」

返ってくるはずのない返事
私はそっと目を閉じた