コンコンッ
「美瑠ちゃん入るよ
…美瑠ちゃん」
「りりぽん…」
部屋に入ると
彼女は涙で目を腫らしていた
「美瑠が頼んだから
こんなことになったんかな
言わへんかったら…」
「美瑠ちゃんのせいじゃないよ
こうなる運命だった
それに引っつけたのは
私だから」
「それは美瑠が…」
そう美優紀先輩と彩先輩を
引っつけるために
私が動いたのは
美瑠ちゃんの依頼だった
お互いの気持ちに気づいた
美瑠ちゃんは悩んでた
家では自分の居場所がないんじゃないか?
そう悩んでた
2人が我慢し合ってるのも
気づいていた
だからこその依頼だった
兄と姉が大好きな
美瑠ちゃんからのお願いだったんだ
「おじさんとおばさんは?」
「2人探してる
説得したけど
聞いてくれへんかった
認めてくれることはないって
でも2人でいる時の
お兄ちゃんもお姉ちゃんも
ホンマに幸せそうで
美瑠はその顔みたかってん
だからっ…」
「美瑠ちゃんは悪くない
2人がいるところの検討つく?」
「たぶん
近くの廃墟やと思う…」
「…美瑠ちゃん
これからどっちの
道にも進める
私の話を聞いて?」
「うん」
「2人を連れ戻して
別れさせる
それなら2人は美瑠ちゃんの
側にずっといる
そして、もうひとつは」
「…」
「2人と別れる」
「ッ!!」
「駆け落ちさせる
どっちかしか
方法は無い
美瑠ちゃんが
選んでくれたらいい
私はその通りにしてあげる」
「それは…」
友達として最低なのは
分かっている
でももう引き返せない
どちらの方法でも
傷つくのは
美瑠ちゃんであり
先輩達やから
このいびつな愛が
生まれたせいやから
進むしかない
「美瑠は…
幸せになって欲しいっ」
「分かった」
「先輩達」
「ッ!!凜々花…なんで」
「美瑠ちゃんが教えてくれました」
「美瑠が?」
私が2人を引っつけたのは
美瑠ちゃんの頼みだったこと
2人には幸せになって欲しいこと
全てを話した
「美瑠…」
「遠くに行ってください
誰も知らないところへ」
「…母さん達は?」
「お姉ちゃんと恵先輩が
止めてくれてます」
「あいつらまで…」
「皆幸せになって欲しいんです」
「でも、俺は…」
バチンッ!!!
「いい加減にしてください
誰かが傷つくのが怖いですか?
そんな気持ち捨ててください
横を見て!」
「っ…」
「あなたが
これから守るのは
美優紀先輩です
この人だけ守れたら
この人だけ傷つけなかったらいい
頼みましたよ…先輩」
「っ…」
「先輩!」
「…」
「彩!」
「…愛菜くん」