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朝、目を覚ましたら
誰かからの視線を感じた

「うわっ!」

「おはよみるきー」

「菜々ちゃんかぁ
どーしたんよ、ふぁぁ」

「あのさ
愛菜が書類忘れて
会社に届けに行きたいんやけど
彩寝てるから
見ててくれへん?」

「彩?…えっ!いいん!」

「頼んでるんやんか
彩もみるきーがいいと思うし
あ、時間っ!
ごめん任せた!
彩はそこのソファーに寝かせてる」

「はーい
行ってらっしゃい」


菜々ちゃんは
高校からの友達で
彩ちゃんは
菜々ちゃんと愛菜の子供
家も近所やし
よく遊びに来てくれる
2人のいいところだけ
っていうたらアレやけど
めっーちゃ可愛い

「どこ行こっかなぁ」

遊びに連れていこうと思って
調べてると
突然視界が真っ暗に

「だーれだ!」

「えー誰やろー
わからへんなぁー!」

「ヒントはねぇー
美優ちゃんがだいしゅきな子ー!」

可愛い
自分で言っちゃうんやもん
可愛すぎて少し意地悪

「えー誰やろ
そんな子おらんなぁー」

「え…」

「あー
そっかー、だーーーいすきな
彩ちゃんかな?」

「っ、ヘヘヘッ
しぇーかいっ!」

「わっ!彩ちゃんやぁ!」

振り向くと
満面の笑みでこっちを見る
彩ちゃん
あーもうホンマに可愛い
でもさっき少し意地悪したから
目には涙が

「彩ちゃん」

頭をなでたら嬉しそうに
抱きついてきた



「ウォッチッチー!」

「ウォッチッチやなぁー」

彩ちゃんを
連れてきたのは
映画館
彩ちゃんが好きなアニメが
やってるみたいやから
席をとって
彩ちゃんのジュースと
ポップコーン

「よいしょ」

「あ、彩ちゃんの
下にひくやつ忘れたわ
見えへんなぁ」

「んーいらない」

「なんで?」

彩ちゃんは
私の膝に登ってきた

「しゃーちゃんの席は
美優ちゃんの上っ」

「フフフッそーなん?」

彩ちゃんが落ちないように
前で手を組む
映画が始まると
彩ちゃんは目をキラキラにして
画面を見つめる



「おいしぃー!」

「そっか良かった」

映画が終わって
彩ちゃんを
ファミレスに
おねだりされて
お子様ランチと小さなパフェ
菜々ちゃんに言ったら
甘やかさんとって!
って怒るんやろうなぁ

「美優ちゃんご飯は?」

「フフフッええの」

「ん?」

彩ちゃんは最初
早く食べてたけど
だんだん辛そうに
さっきもポップコーン食べてたし
パフェもあるからなぁ

「あー彩ちゃん
お子様ランチ
美優ちゃんも食べたいなぁ」

「っ
どうぞ!!」

安心した顔で
差し出してくる
ほら、だから頼まへんかってん
お店の人には申し訳ないけどね?

「あ、彩ちゃん
ママとパパ
近くにおるらしいで
パパのお仕事終わったから
お買い物いくー?って」

「お買い物!」

菜々ちゃんから
電話がかかってきて
そう告げられる
彩ちゃんに携帯を預けて
菜々ちゃんと話してる


「はい!ママが」

「変わるん?
もしもしー?」

(あーみるきー
彩さぁー)

「どこにおるん?
送ってくいくけど」

(いや、実は
みるきーといたいって
悪いけど
夜まで見ててくれへん?)

「え?あぁうん分かった」




「ふぅ疲れた」

「疲れたぁ」

「彩ちゃんもいっぱい
歩いたもんなぁ」

「歩いた、てくてく」

「そうやな
てくてくやなぁ」

ソファーに腰掛けてると
私の膝の上に乗って
見つめ合う彩ちゃん

「美優ちゃんお仕事大変?」

「そうやなぁ」

「次はいつ遊べる?」

「…しばらく
遠くでお仕事やねん」

「うん…」

「帰ってきたら
遊ぼうなぁ」

「…うん」

彩ちゃんは
悲しそうに呟いて
私に抱きついた
頭をなでてあげると
背中をキュッと掴まれた
どこにも行かないでって
言われてるみたいやった



「今日はみるきー
ホンマにありがとう」

「ううんこちらこそ
彩ちゃんバ…」

「嫌やぁ!
美優ちゃんともっといる!!」

「彩、わがままは
アカンやろ?」

「いやぁ!」

「彩っ!」

「ええよ菜々ちゃん」

泣きじゃくる彩ちゃんと
同じ目線に座って
頭に手を置く

「久しぶりに
パパ早く帰ってきてんで?
ママとパパと一緒に過ごそ?
私はいつでも遊んであげるから、な?」

「…うん」

「うん、今度は遊園地行こっか」

「いくっ!」

「うん、いい子」

「ゆびきり」

「はい!」

小指を出すと
彩ちゃんの小さな小指と
ゆびきりが交わされた

「約束っ」

「約束やな」

「美優ちゃんだいしゅき!」

「美優ちゃんも彩ちゃん
だーいすきやで」