
「アーアーッキャッキャッ」
「よーしよし
りぃちゃんはええ子ですねぇ」
愛娘の里奈
優紀と結婚して
すぐに生まれた子
ちょっとやんちゃやけど
可愛くて仕方ない
ガチャッ
「ただいまー」
「あ、パパ帰ってきたなぁ
迎えいこうねぇ」
りぃちゃんを抱っこして
玄関まで連れていく
「おかえりー」
「あー!りぃちゃん
お迎えしてくれたん?
ただいまー」
りぃちゃんをひょいって
軽々と持ち上げて
抱っこしてくれた
昔よりだいぶ力ついたよなぁ
「ママはゆっくりしててええよ
りぃちゃん見とくから」
「あ、うん
ありがとう」
優紀は多分理想のパパ
仕事に疲れてても
りぃちゃんの面倒見てくれるし
夜泣きして大変なときも
一緒に起きてくれる
休みの日は車出して
遊びに連れて行ってくれるし
でも…
「りぃちゃん可愛いなぁ
愛してんでぇ」
「キャーッキャッ」
「ほれ、高い高ーい」
「優紀~!ご飯はー?」
「後で食べるー」
「…はーい」
当たり前、当たり前のことやけど
最近は里奈の事ばかり
結婚してまだ1年も経ってない
すぐに生まれちゃったから
二人でいる時間も少ない
出会いは大学の食堂で
優紀の一目惚れやったらしい
空いてる席探してる私に
必死に横の荷物どけて
譲ってくれた
最初は優紀みたいなの
好きちゃうくて
でも優しくて私だけ見てくれて
真っ直ぐな優紀に
私もいつの間にか惚れていた
「こんな気持ち…初めてや」
「りぃちゃんちゅーっ」
「…」
ちゅーとか
最近してへんやん
ムカつく…
「ママーりぃちゃん寝たぁ」
「…そ」
「ご飯は?」
「そこ置いてる」
「?」
「…」
「どうしたん?
しんどい?」
「別に」
「なんか怒ってるん?」
「怒ってへん」
「どうしたんよママ」
「私は優紀のママちゃう…」
お皿洗いながら
きつくいった
そしたら後ろからため息
きっと呆れてるんやろう
そりゃそうや
母親になって娘に妬くなんて
優紀やって疲れてんのに
もう嫌や、こんな自分
「彩ちゃん」
久しぶりに呼ばれて
少しドキッってした
後ろから優紀の手が伸びてきて
蛇口の水を止められた
「…洗ってる」
「そんなん後でええ」
「ご飯冷めるで」
「後でええ」
「…なによ」
優紀は背中から抱きしめる
「妬いてるん?」
「…そんなんじゃ」
「彩ちゃん…」
耳元でする優紀の声
ずるいねん
私が弱いの知ってる
「…私は優紀のママちゃう
奥さんやし…」
精いっぱい言った
優紀は小さく笑って
私と向き合うようになった
そして私を里奈みたいに
抱っこした
「え、ちょっちょっと!」
「はーい
じっとしようなぁー」
ソファーに座る
今は私が優紀の膝に乗って
向き合ってる状態
「ごめんな彩ちゃん」
「謝らんとって
私がおかしいねん
優紀は忙しいのに
子育て手伝ってくれてる」
「それはな
彩ちゃん助けたいからやで」
「うん、分かってる」
「ほら、おいで?」
優紀は軽く手を開ける
昔ならいつもなら
何してるんとか
悪態ついてみるけど
今は余裕がない
言われたまま優紀に抱きつく
すると背中にすぐに手が回った
「困った奥さんや」
「…分かってる
めんどく…」
「可愛すぎるねん」
「可愛い?」
「最近は綺麗やなって
思うこと増えてきたけど
りぃちゃん抱っこしてる時とか
おっぱいあげてる時とか
でもやっぱり彩ちゃんは可愛い」
「可愛いって…」
「可愛いよ彩ちゃんは
ずーっと」
「優紀…」
「こっち向いて」
「…ンッ///」
「キスだけで赤くなるん?」
「久しぶりやし…」
「可愛い」
「優紀は…かっ、こいいで」
「え///」
「…っ」
顔見られへんくなって
優紀の胸に顔を埋めた
「なーんで
そんなに可愛いかな」
「うるさい///」
「よしよし」
「やめろぉ」
「ハハハッ
こりゃ余裕なくなるわ」
優紀は言う
とか言って余裕ありありな
声やんか
悔しいなぁ
余裕なくしてやる
顔を上げて
優紀にキスをする
「なくして…ええよ?」
「っ///」
「フフフッ」
「あーもう
止まらへんからな
知らんからな///」
「パパ怖いなぁ」
「俺、彩ちゃんのパパちゃう
旦那やから
愛する旦那様」
「そーやっけ?」
「このやろっ
では奥様?
手を繋いでベットに行くか
抱っこで行くかどっちがいい?」
「一人で歩く」
「え、マジか」
「冗談っ
運んでください
旦那様」
耳元で囁いて
頬にキスし
また胸に顔を埋める
すると優紀の心拍数が
ものすごく早くなった
スッ…ドスッ
「はぁやばいわ」
「んー?」
「確信犯め…」
「嫌い?」
「大好物…」
「変態っ」
「次は男の子でいっか」
「え?いいん…?」
「仕事も子育ても
全部頑張る
彩ちゃんと子供を幸せにする
安心して」
「優紀…大好きっ」
「はーいホンマにもう
止まりませーん」
「助けてぇー」