ドンドンドンッ…シュッ
カーン…
「全然アカン」
「あれ?恵ちゃん」
「朱里…」
「彩やと思った
自主錬なんてどーいう
風の吹き回し?」
「別に試合前やし…ええやろ」
「…なに不機嫌なんよ」
「何でもない
早く彼氏のとこ行けば」
「彼氏?
そんなんちゃうって」
「満更でもない顔してたやん」
「どーしたんよ
怒ってるん?」
「怒ってへんわ」
「もぉ…凜々花待たしてるし
帰るな」
「おぅ
はぁ…最悪」
「お兄ちゃん」
「んー?」
「お姉ちゃんなんか
あったんかな」
「え?」
「いつもよりボーッとしてるし
キョロキョロしてる」
「…あ」
コンコンッ
「姉ちゃん入るで
やっぱり」
「うぅ…」
「熱あるんやろ?
よいしょっ
ほい、ベット…まぁまぁ高いな
とりあえず着替えてて
俺は冷やすもんとか持ってくる」
「りん…」
「りんごやろ?
すったやつな?
はいはい持ってくるから
寝てて」
バタンッ
「お姉ちゃんどうしたん?」
「熱あるねん
昔から体調悪いとボーッとするし
美瑠も気をつけや?
テストも近いんやし」
「はーい」
りんごをすって
飲み物を持って部屋に戻る
「はい持ってきたで」
「あい…」
「アイスは明日」
「まだ何も言ってへんのに」
「どーせアイス食べたいやろ?
熱出てすぐに食べたらいつも
お腹壊すやろ?
明日買っとくから今日は
リンゴで我慢して」
「むぅ…」
「はい」
「あーんして」
「たべれるやろ?」
「あーん!」
「分かったって
ほら、あーん」
「んっおいしー
やっぱり熱出たら
これやなぁ」
「なにいうてんねん」
「彩もいつも以上に
優しいもん」
「病人には優しい」
「いつも優しいで
彩は」
「そーかな?」
「いつか好きな子できたら
その子だけになるんやろうな」
「なに急に…」
「んーなんとなく
りんご美味しいなぁ」
「自由やなぁ姉ちゃんは」