「なぁーアイツはー?」

「仕事ですよ」

「やっぱりかぁ」

「ほら、ここ間違えてる」

「はいはい…
なぁ彩」

「何でしょう」

「アイツはさ
ずっとこんなんしてたん?」

「物心ついた頃から
習い事はされていました
と言ってもあまりの出来の良さに
教えることなんて」

「そーなんや…」

「気になりますか?」

「…少し」

「フフフッそうですか」

「なんやねん」

「いや…嬉しいだけですよ」

「嬉しい?」

「陛下を気にする人なんか
いませんでしたから」

「何でやねん
陛下やで?
皆いつも…」

「分かるんですよ
営業でのこと
仕事上のこと
一度制服を脱げば
陛下が倒れてもほっていくでしょう
陛下自身それを幼い頃に」

「え…?」

「昔から陛下の立場は良くなかった
どれだけ頑張っても認めてくれる人
一人もいなかった
認めて欲しい人がいなくなって」

「っ…」

「朱里様?」

「ちょっと行ってくる」





ガチャッ

「何やノックぐらいできんのか」

「…いつまで無理する気?」

「急にどうした」

「アホやろホンマに…」

朱里はこの強がりを抱きしめた

「あか、り?」

「私が側におる
子供やねんから
甘えたらええやんか
辛いなら辛いって
苦しなら苦しいって
朱里に言うて
朱里が…おるから」

「お前はまだ
そんなことを…」

「言うよ!当たり前やん!」

「…朱里」

「来たばっかりの時と
気持ち変わってるんやから…」

「え…?」

「…私やってこの国の
一員になるんやろ?
だから…」

「朱里っ…また変な術使ったな
目から…涙が…止まらへんっ」

「使ってへんし…強がんなばーか」

「うるせぇっ…」

「なぁ」

「…朱里、月を見に行こう」

「月…?」

「今なら綺麗と思えるかもしれない」

「そうやな」




「どう?」

「…んーやっぱり
月は月やな」

「そっかー
めっちゃ綺麗やのに…」

私は呪文を唱えて
結晶を降らせた
見ると少し笑ってくれた

「…ふぅ」

「朱里…綺麗や」

「そう?よかったー
少しは綺麗やと思え…」

「月とか結晶とかじゃない」

「ん?…ンッ!?」

「…朱里が綺麗や」

「な、な、な、なっ///」

「年上のくせに
慣れてないな相変わらず」

「はぁ!?調子のんな
ガキのくせに!」

「ガキに照れてる方が
どうかと思うけどな」

「このやろ…」

「まぁでももうすぐ
ガキに見えへんようになる
そしたら朱里大変やな」

少し悪く笑って
去っていった

「あいつ…
ったく、ばーか」