つ、かれた…
魔法を使った後は
もう周りの国の大使たちから
質問攻めやし
めっちゃ疲れた
「美優紀、あいつは?」
「陛下ですか?
それならベランダに」
「あぁわかった」
ベランダに向かうと
空を見上げるあいつがいた
「今日は月、綺麗か?」
「月は…月や」
「そーやったな」
「あぁじゃあな」
「ちょ、ちょっと何怒ってんの」
「別に…」
「感謝してくれてもええんちゃう?
せっかく魔法使って
盛り上げたのにさぁ」
「俺は使わなくてええって
言うたやろ…
早く寝ろ風邪ひくから」
「…なにあいつ!
せっかく人が親切でやったたのに
あーーむかつく」
「ご機嫌斜めですね
朱里様」
「彩!
あいつなんなんよ
むかつく」
「…陛下は
嫉妬したんですよ」
「嫉妬?」
「もてはやされる朱里様をみて
かなりのご乱心でした」
「妬く?あいつが…私に?」
「どうやら陛下は本気のようですね」
「本気ってガキに本気出されても」
「わかりませんよ
もしかしたら朱里様もすでに」
「あり得へんって
なんか弟みたいなもんやって」
「そうですか…」
「あー、彩は?
そういうのないん?」
「私のことはいいでしょう」
「気になるやん
隠し事はなしやで」
「そうですね…
想ってる方はいますよ」
「えぇそうなん?
どんな人?」
「責任感が強くて
でもすごい弱く儚い
少しでも触れたら消えてしまいそうな
…何を言ってるんでしょうね」
「彩はその人のこと
ホンマに好きなんやな
伝えたらいいのに」
「だめですよ
身分が違う
周りの目が彼女を苦しめる
そんなことさせたくない」
「ふーん彩って
弱虫なんやな」
「は?」
「だって好きな人に好きって言われへん
理由つけてるんやろ?
好きなら好きって
身分のことなんか関係ない
守ったるっていうたらええのに」
「フフッそれは陛下の受け売りですか?」
「ちゃうわ…でもホンマに
そう思っただけ
彩はなんか想ってること
いっつも我慢してる気がするから
心配やねんなぁ」
「朱里様に心配されるとは
私もまだまだですね」
「失礼やで
あいつが聞いてたら
怒られてたで」
「そうですね」
「なぁ彩」
「はい」
「我慢するの我慢して?
それだけ
おやすみー」
「っ…驚いたな
あいつとおんなじこと言うなんて」