「アンタ簡単に魔法とかいうけど!」

「できひんのか」

「…使いたくない」

「はぁ?それが力やろ?
なんでやねん」

「したくないものは
したくないんや!」

「おいっ!!」

バタンッ

「何やねんアイツは…」

「陛下…」

「何や美優紀」

「朱里様
陛下を助けた一件以来
周りから…その
化け物と」

「…それでか?
くだらへん
化け物なんか
俺はいつも言われてる
そんなこと…」

「陛下、お言葉ですが
朱里様は小国の姫
国民は家族のように暮らした
化け物なんて言われたことない
それに女性ですから…」

「…そうなんか
俺には…分からへん」

「いつか分かるようになれば
いいですね…」

「…」




「魔法かぁ…」

地面の隅にしおれてる花
手をかざし力を込めれば
綺麗に咲いた

「化け物なんかな…私

あ、あれ」


(陛下この度はお招きいただき
ありがたき幸せ)

「貿易国として
当然のこと」

(陛下のお妃様はどうやら
怪しげな力の持ち主と)
(私の国に攻められたら一溜りも)
(私もです)

そうか…アイツも
そういうことやったんか
私の力を…

「俺はアイツの力に特に興味無い」

(ご、ご冗談を)
(でなければあのような小国と)

「余は妻を愛してる
それだけだ」

(うっ…そんな陛下を魅了できるとは)
(さぞ素晴らしいのでしょうな)

「あぁ…楽しみにしておけ」


「アイツ…」

「あ、朱里」

「あっ、えっとな、なに!?」

「いや、魔法使わなくてええ」

「え?」

「使いたくないなら
使わんでええ」

「何よ急に…」

「悪かった…な」

「なぁ…」

「じゃーな」

「…」



「どうしたんですか朱里様
お茶入りましたよ?」

「いや…やっぱり
アイツは…周りから嫌われてるんかな」

「陛下のことですか…
まぁ確かにそうですね」

「また…責められるんかな」

「朱里様…?」

「あんな子供に…守られるなんて」







(本日はお招きいただきまして
ありがとうございます)

「あぁ楽しんでくれ」

(それより朱里様は?)
(お会いするの
楽しみだったのですが?)

「…時期に来る」

哀しそうな顔をするアイツ
また我慢するんか…

「私やって…」

(朱里様、大したことな…
ん?なんやこれ…結晶?)
(室内で、まさか…)

「皆様!」

全員が注目する

「本日はお越しいただき
ありがとうございます
これは私の持つ力で
皆様への感謝を…伝えます」

力を込めた
すると
結晶が舞い散る
キラキラと輝く

(綺麗や…)
(素晴らしい)

ふとアイツを見ると
少し怪訝な顔でこっちを見る
大丈夫や心配するな…