「なんや!こんなとこ連れ出して!」
「…フフフッ
なぁ今日も月が綺麗や」
「はぁ?だから別に」
「ええからよく見てて」
私はゆっくりと
呪文を唱えた
すると…
「すげぇ…」
あたり一面に
キラキラ輝く結晶が舞う
空気中にある水分を凍らせて
空に舞わせた
「どう?」
「…あぁすごい」
「感動した?」
「別に可愛くないやつ
あ…」
フラッ…
「おい大丈夫か…」
「ちょっと魔法使い過ぎたみたいや
魔法を使うにはエネルギー
結構使うからな
よるとかは少ししか使われへん」
「…そうか」
「少しは気休まったか?」
「え?」
「ずっと眉間に皺が寄ってて
辛そうやから
少しは笑えればええなぁって」
「ばかばかしい
余計なことせんでも
俺は大丈夫や
ええから早く寝ろ
この国出ていくんやろが」
「…そうやな
でもまだこの月…見ときたいから」
「そうか
俺は仕事に戻る」
去っていくあいつの背中を
横目に月に目をやる
だけどその瞬間
突然背中に
あったかいものが
フワッ
「ここの夜風は冷える
…早く戻れ」
「あ…
あったかいなぁ」
背中にかけられた
陛下のマント
サイズは小さいけど
暖かかった
あいつやって人なんやな
冷たい目をして
何も感じないって言うてるけど
でも、こんなに暖かいんや
それだけでも
知れたなら大丈夫や
「じゃあ私行くわ」
「朱里様ほんとに行かれるのですか?」
「うんここにいても
美優紀の世話になるだけやし
また連絡する
じゃあ」
(大変だぁぁぁ!!!)
「どうしたんですか!?」
(陛下がっ!)
「え…」
急いで駆けつけると
目の前には
大柄の男に刃物を突き付けられる
アイツがいた
「おい!陛下を離せ!」
(うるせぇこいつのせいで
うちの国はめちゃめちゃや!
こいつさえいなければ)
「…殺したければ殺せ」
(なんやと!)
「俺が死んだら解決するんやろ」
「陛下っ!」
「あのクソガキ…
おい!」
(誰やお前!)
「関係ないやろ!
そのクソガキ離せ!」
(はぁ?)
「そいつはな
興味ないとか言って
寝る間を惜しんでまで
国のために働くんや
誰かに任せず全部自分でやるんや
そいつがおらんくなったら
この国は終わる!」
(お前…妃候補やな
よそ者が口はさむな!)
「よそ者や
でも黙ってみてられるわけないやろ!」
(やんのか!)
「こい!」
「やめろ女!
お前が敵う…」
「ガキは黙っとき!」
男が走って向かってくる
その瞬間に
呪文を唱える
男は体が動かなくなった
その状況に周りも固まる
私はクソガキを囲んでる
兵も風起こしてなぎ倒した
「まだやるか…?
やるなら息の根を止めることも…」
(ば、ばけものやぁぁぁ!!!)
(いくでぇぇえ!!!)
「ったく
大丈夫かクソガキ」
「言葉に気をつけろ
俺は世界王や」
「あぁそうかい
じゃあ私は帰るんで」
「待て」
「なんや」
「お前を帰国させるのは
やめや」
「はぁ?だってお前は」
「…気にいったんや」
クソガキは
ゆっくり近づいてきて
私の髪をひっぱり
強引に
「ンッ!?」
キスをした