「ふぁ…ねむ」
目をこすりながら
コーヒーを入れてると
足音が聞こえた
「おはよぉ…」
「美優紀おはよ
一人で起きたんか?
さすが一年生や」
「フフッ」
入学式が終わって
いよいよ今日
授業を受けるらしい
昨日の夜は大変やった
「美優紀~学校の用意できた?」
「うん!」
「ん?やけにパンパンやな
さっそく授業詰め込むんか?」
ランドセルを開けると絶句した
「美優紀さーん
はい集合」
「なぁーに」
「美優紀は明日から
どこでなにするんかな?」
「学校でお勉強!」
「そうやな
これは何?」
「メルちゃん!」
「これは?」
「ポポちゃん!」
「これは?」
「リカちゃん!」
「これは?」
「皆の着せ替えセット」
「…美優紀?
明日どこで何しに行くんかな?」
「学校でお勉強!」
「うそつけ!!!」
ってな具合で
ランドセルはまさかの人形だらけ
急いで教科書を詰めて
こうするんやって言うたけど
人形が入らへんって今度は不機嫌やった
結局なぜか私が謝り
美優紀を説得したというわけや
そしてその後も
「美優はもう大人やねん」
「お、急にどうした」
「だ、だから一人で
お風呂入れる…」
「え?大丈夫か?」
「大丈夫!」
美優紀は脱衣所に入っていった
ホンマに大丈夫か?
さすがに一人は危ないか?
そう思ってそっと覗いてみると
固まっていた…はぁ
「美優紀
一人じゃ寂しいから
一緒に入ってや」
「し、しかたないなぁ
しゃーかは子供なんやからっ」
あーはいはい
まぁこういうわけでしたよ
「しゃーかおいしい」
「そうかそれは良かった」
ピンポーン
「彩~みるきー」
「おぉ柊!ありがとうなぁ
迎えに来てくれて」
「柊はお姉ちゃんやからなぁ
みるきー学校いこー!」
「はーい!」
「じゃあ頼むわ柊」
「任せてーじゃあ行ってきます!」
「行ってきます!」
ガチャンッ
「さて、私も仕事いかへんと…」
キィィ…
「ん?どうした美優紀」
美優紀はうつむいて
近づいてくる
ものの3秒前まで笑顔やったのに
「どうしたー?」
「…だっこ」
「プッ…大人じゃなかったん?」
「むっ…いいもん!別に
しゃーかなんか…うわぁっ!」
「…嘘や
いってらっしゃい美優紀
頑張るんやで」
「うん///」
頭をなでると微笑んで
もう一度
いってきますして
出て行った
「大人…か
かわいい大人やな」