「うわぁぁぁぁ!」

「んぁ…美優紀!?どうした」

「ママ…パパぁ
どこ行くのー
うわぁぁぁ」

「美優紀…」

「一人やぁぁ
しゃーかしゃーかぁぁ」

「美優紀大丈夫や
ここにおるで
大丈夫大丈夫…」

「しゃーか…スースー」

「ふぅ」

そこから美優紀は1時間置きに
うなされて目を覚ます
熱のせいで
意識がはっきりしてないんや
私は美優紀が暴れるたび
抱きしめて
頭をなで続けた

「ん…しゃーか」

「おはよ美優紀」

「おはよ…ゴホッゴホッ」

「やっぱりまだしんどいなぁ
今日は保育園休むからな」

「美優、お留守番?」

「んーん今日は一緒におるから」

「お仕事は?」

「大丈夫や
そんなん気にせんでええ」

「うん…しゃーか
だっこ」

「よいしょ…
買い物行こうな
早く元気になるように
いろいろ買わへんと」

「うん」

スーパーに行って
アイスとかゼリーとかを
買って家に帰ると
姉ちゃんがおった

「彩、美優紀ちゃん見とくから
寝ておいで
夜中泣いて寝られへんかったやろ」

「大丈夫や
一人でできる」

「彩ちゃんと育てるって言うのは
無理して意地はることちゃうから
頼れるときに頼らへんと
柊が学校終わるまでおれるから
ねとかへんと明日仕事あるやろ?」

「…さんきゅ」



「美優紀ちゃん彩あっちで
寝てるから私と一緒におろな」

「お姉ちゃん」

「菜々でええよ」

「菜々ちゃんっ」

「うん可愛いなぁ
ご飯作るわ
おうどん食べような」

「ありやと」

「いいえ」

ちゃんとお礼言えるし
おとなしく待ててる
お箸もまだトレーニング用やけど
形にはなってる
彩もちゃんと育ててるんやな

「菜々ちゃんごちそうしゃま」

「いいえ
薬のもうな」

「くしゅり…」

「…大丈夫
はいあーんして」

「これ、ゼリー?」

「うんお薬の味せえへんから
あーん」

「ん…おいしい」

「よかったな
お薬のめたなぁ」

「うんっ
菜々ちゃん…しゃーか病気?」

「え?ちゃうよ
病気にならへんように
寝てるだけやで」

「美優の…せい?」

「…そんなわけないやん
彩はな美優紀ちゃんに会うまで
最低最悪のやつやったから
女ったらしでぐーたらで
でも美優紀ちゃんと出会って
彩、ずっといいように変わった
美優紀ちゃんのおかげやで」

「…おかげ?」

「うん、ありがとう」

「フフッ美優ね
菜々ちゃん好き」

「ありがと」

「しゃーかは大好き!」

「フフッ喜ぶわきっと
彩も美優紀ちゃん大好きやから
早く風邪なおさへんとな
ほらお昼寝しような」

「菜々ちゃん…」

「ん?」

「手…」

「はいどーぞ」

「ん…おやすみ」

すぐに眠った美優紀ちゃん
熱も下がってきたし
明日には治ってるはず
それにしても小さい手やな
柊もこんなときあったんやな…

「離したらアカンな
この小さな手は…」