恵と別れて
朱里には今まで通りの日常
「朱里…」
「なぁみるきー駅前のケーキ
おいしいねんで!
今日行こうや!」
「なぁ無理すんのやめて」
「無理なんかしてへんよ
なに言ってるん?」
「朱里…」
「あぁわかった
彩さんとデートなんやろ
いいなぁラブラブで
合コンでもしよっかなぁ」
「…」
(バイバイーイ)
「うんまた明日ー」
靴箱を出て
校門に向かうと
サングラスをかけた男の人
わかるで…この距離でも
「朱里っ!」
「…」
「まってや
俺納得できひん」
「朱里やって同じや…」
「え?なんて?」
「…話すことなんか
なんもない
帰って」
「待ってくれ
朱里、俺には朱里が」
「傷つくだけや
お互いに
忘れよ」
「忘れることなんて…」
「キャーーーー!KEIやぁ!
サインくださいー!」
(え?KEI?)
(ホンマや!)
(私もほしい!)
「ちょ、朱里!
待ってくれ!
朱里っ!!!」
ごめんな恵
私は最低や
せっかく来てくれたのに
朱里が子供やから
嫉妬して当たって
恵を苦しめるだけや
そんなん嫌や
笑ってほしいから
「ただいまぁ…はぁ
これ」
郵便受けには
私宛の手紙
KEIファンクラブ
あ…
前にあたった
ライブのチケット
あの時はKEIに会えるって
めっちゃ喜んだなぁ
「行かんとこかな」
ステージで見たら
もっと遠く感じてしまうから
それなら行かないほうがいい
ブーブーブー
朱里、話ができんなら
せめてライブに来てほしい 恵
「ライブ…」
これが最後
これに行ったら
すべて忘れよう
憧れのKEIも
愛した恵も
全部全部
忘れるんや