「ふぅ…」
(渡辺先生お疲れ様です)
「あぁ…仮眠してくる
なんかあったらコールして」
(分かりました)
廊下を歩くと
一つの部屋から
泣き声が聞こえる
「…どうしたん?」
「先生…」
「どこか痛い?」
「ううん…」
「何かあったの?」
「怖い…明日手術だから」
「そっか…」
「独りぼっちやだ」
「…よいしょ」
「え?」
「先生が傍にいる大丈夫
だから寝ても大丈夫
手術は寝てる間に終わるねん」
「でも…」
「手術する子は選ばれた子
君は神様に選ばれたんやで?
強い子やからって」
「僕強いの?」
「うん強いで
だから安心して?」
「うん…ありがと先生」
子供が寝たのを確認して
仮眠室に向かう
その途中にあった手術室
ポケットにあった鍵で
開けて電気をつける
青いベット
大きなライト
たくさんの器具
ベットの横に立って
目をつぶる
大丈夫…まだ立てる
目を開けて器具台にある
メスを手に取る
光に反射した
この光…あ
次の瞬間目の前が真っ赤に変わった
たくさんの声が聞こえる
(先生っ心拍数が!)
(出血が止まりません)
(先生どうしますか!)
(先生!)
(先生)
「ハァハァハァッ!!!」
バタンッ
呼吸が苦しい
体に力が入らない
情けない
こんなところで
ガラガラッ!!!
「渡辺っ!!!!」
「ふ…くも、と?」
「しっかりしろ
呼吸を戻せ!!」
また助けてくれるんか?
あの時と同じように
ホンマにお前はええ奴やな…