「朱里!」

「あんた暇なん?」

「そんなわけないやろ
売れっ子やで
休憩の時間抜けてきた」

「ホンマに何が目的なん?」

「目的って
朱里が好きやから
会いたいやん」

「信じれるわけないし
さよなら」

「待ってや!
これ!」

「なに?」

「遊園地のチケット
今度の日曜デートしよ」

「いかへんから」

「ええやんか
俺様といけるんやし」

「だからその上からムカつく
一人で行けば?」

「あぁ待って待って!
行ってくれ!な?
久しぶりの一日オフやねん
だから朱里と過ごしたい」

「…オフなら休みぃや
じゃあ」

「朱里俺待ってるからな
駅前で!十時に待ってるから!」

「だからいかへん!」



何が目的か分からへん
芸能人やし
もっと綺麗な人にも会える
なんで朱里に?
もしかしてお金盗ろうとか?

そんなことを考えて
一日が過ぎ
気づけば日曜日になっていた

「別に待ち合わせに来たんじゃないから
ただコンビニきたかっただけ」

そう自分に言い聞かせて
駅前に行くと
KEIはいなかった
もう10時10分
ほら嘘やろ
おちょくってるんや
なんなんホンマにあの人
ちょっとでも期待した朱里がアホや
コンビニでおかし買って
家に帰った

「ただいまー」

「お帰り朱里ちゃん」

「おばあちゃん!
来てたんや
言うてくれたら迎えに行ったのに」

「番号忘れちゃって
でも、さっき
優しい人が家まで
送ってくれたんや
足怪我してておぶってくれてね」

「へぇわざわざ?ええ人やね」

「すごいいい人
あ、あのポスターの人に
そっくり!」

「ん?…え?」

指さされたのはKEIの写真
まさか…

「ちょ、ちょっと出かけてくる!」

外は雨が降って来ていた
時間は12時を過ぎてる
ありえない…でも
私は駅まで走る

「ハァハァおらんやん
そうやんな
おばあちゃん目悪いし
見間違えたんや」

何してんねんやろ
家に帰ろうとした

ガシッ!!!

「え…」

振り返って
驚いた
だってそこには…



びしょ濡れの貴方がいたんやから