ガシッ
「彩っ!」
「離せ」
「なんで…なんでなん?」
「…飽きたんや」
「えっ?」
「めんどくなってん
年上のくせに
ずっと甘えられて面倒やし
プレッシャーやねんな
教師が家におるって」
「彩…」
「それに黙ってたけど
俺、ほかにも女おるし
先生より
ヤッってるから」
「なんで…」
「先生もさ
年下好きなん分かるけど
生徒に手だしちゃ
アカンでしょー
無理やって教師と生徒
禁断の愛?
俺スリル系のゲーム好きやからさ
わくわくしてたけど
案外ゲームオーバー早すぎで
引いたわ」
彩は笑うと
懐からタバコを取り出して
火をつけた
「タバコ…」
「禁煙なんかしてへんって
ホンマに騙されやすいな
ま、これでええやろ
俺らはもう無関係
なんのつながりもない
だから俺に構うな」
「彩待って!」
「だから!…構うなって」
「彩…泣いてんの?」
「何言うてんねん
そんなわけないやろ
どんだけ妄想激しいねん
じゃあな」
「彩…あっ」
フラッ…ガシッ
「危ないっ!
大丈夫ですか
渡辺先生」
「福本くん…」
「彩とのこと…」
「ばれちゃった…」
「だから…でも、アイツは」
「サイテーやんなあいつ
なんなんよ
あんなに好き勝手いうて
私のこと騙してたなんて」
「先生…」
「…なんて
私が思うと思ったんかなアイツ…
アホちゃうホンマ
サイテーなんは私の方やで
嘘が嫌いなあの子に
たくさんつかせちゃったんやから
やっぱり…守られへんかった」
「渡辺先生今からでも…」
「無理ちゃう?」
「え」
「私とおったら
傷つけちゃうもん
せっかく変われたのに
邪魔したくないねんハハハ」
「先生…」
「おかしいな
今まで男と別れても
なんも思わんかったのに
泣く…ことなんかっ…
なかったのに…
あんなガキんちょが
おらんっことなんか
なんともないのにっ…」
(ウザイねん)
(ブスじゃないんやから!)
(好きや美優紀)
(俺が守ったる)
「私にはっ…
アイツしか…
おらん」
これが一年前の私の記憶