久しぶりに外出なさい


まーちゅんから言われて
街を散歩
でも日差しがきつい
あんまり長くはいられない
でも街はやっぱり輝いてる
愛に満ちてるんや

「幸せそうや…ウッ!!」

(大丈夫ですか?)
(立てますか?)

親切で駆け寄る人達
ダメや牙が出てる
吸血反応や
ここで姿を現せば
記憶を消すのが収集つかなくなる
でも…人の匂いが欲求をさらに…
とりあえず予備の血を…

バリンッ

「しまっ…た」

(大丈夫ですか?)
(救急車呼ぶか)

やめてくれ
触るな…
もう我慢できないかもしれ…

バサッ

え?

突然何かをかけられた
おかしいな…
男物の上着
匂いがする
大好きな貴方の匂い
私は夢を見てるん?

「すいませんコイツ
貧血なんで
俺連れて帰りますから」

「や…めろ」

「黙っとれ

どーもお騒がせしました」

貴方は私を担いで
路地裏まで来た

「ハァハァ…」

「助けてくれてありがとう
えっと山本くん?
あ、名前あってる?」

たまたま助けてくれた
きっとそうや
記憶を取り戻すことなんか
有り得へんから

「どうした美優紀
俺は劇する気はないけど」

「あぁ…夢か
都合のいい夢や…」

「夢?そんなわけないやろ
現実や」

「嘘やっ!記憶を消した!
貴方と私は」

「彩って呼べ
美優紀」

「っ…なんで?
有り得へん!有り得へんから」

「これ」

「なにこれ…手紙?」

「これが教えてくれた」

渡されたものを開いてみた



彩へ
これを読んでるなら
多分俺は記憶を失って
そしてその記憶を思い出そうとしてる
そうやんな?
お前には大切な人がおる
名前は渡辺美優紀
隣のクラスの子や
美優紀とは小さい頃に出会って
ずっと想い続けてた
そして想いが繋がった
でも美優紀には秘密があって
それはヴァンパイアであること
嘘みたいやろ?
でもホンマやから
俺は受け入れた
だってそれも美優紀やから
それだけ美優紀に惚れた

多分記憶を失ったのは美優紀の力
だからこの手紙を書いた
美優紀のことや
どうせ俺の為やって記憶を消すから
でも俺は負けへん
たとえ記憶が消えても
これを読んで思い出せると信じてる

美優紀は強がりや
美優紀は弱虫や
一人にしたらアカン
彩、思い出せたら
真っ先にアイツの元へ
んで怒ったれ
俺の想い見くびんなって
期待してんで未来の俺









「そんな…」

「ホンマに…約束したやろ
固い約束やったよな
俺の側におるって
ったく…」

「近づくなっ…
今近づいたら」

ギュッ…

「美優紀…血吸ってくれ」

「そんなこと…できない」

「これでも分からんか?
どれだけお前を想ってるか
俺には美優紀だけやから
美優紀とおれるなら
副作用なんか…喜んでや」

「…アカンっ」

「美優紀答えて…
俺の事嫌いなん?
もう好きじゃない?」

「…好きや
狂いそうなほど!
だからっ…ンッ」

「もういいやろ?
お願いします
俺を美優紀の側にいさせて?」

「ホンマに…ホンマにええん?
取り返しつかへんことに…」

「そーやな
幸せすぎて取り返しつかんかもな」

「アホちゃう…?ホンマに

彩…大好き」

「うん俺も
おいで美優紀…
もう離したくないから」

「彩…」

彩の首に顔を埋める
自然と牙が生えた
そして彩に抱きしめられながら
私は彩の首に
牙を刺した








次が最終回!