俺には気になることがある
それは前に廊下で会ったあの子
タオル忘れたから教室に
戻ろうとしたとき
彼女がいた
夕陽が射す廊下で
外をなんだか悲しい目で見つめていた
夕日を愛しそうに見るのに
フードを被っていて
何だかその違和感が気になった
声をかけようか
でもどうやって?
そのとき彼女がノートを落とした
チャンスやった
急いで拾って彼女に渡す
目を合わせてくれない
人見知りなのか?
名前は渡辺美優紀ちゃん
隣のクラスや
移動教室一緒のはないかな?
そう考えてそして
疑問を投げかけた

「太陽苦手なん?」

そっから話を膨らまそうとした
けど彼女は怯えたように答え
そして
泣いて走っていった
追いかけたかった
それなのに追いかけれなかった
なにかしたなら謝りたい
そのとき下に彼女のハンカチが
落ちていた

そしてつぎの日
隣のクラスの少ない知り合いの一人
吉田朱里に聞いてみた

「学校辞めたから
アンタのせいで…」

え?
俺のせい…?
あのときの涙も
学校辞めたというのも俺のせい?
俺は一体彼女に…
それから上西くんが色々いうて
吉田さんを連れていった
授業のチャイムがなる
でもそんなことより気になるから
後を付いて行った


「朱里、お前…」

「…」

「確かに思うことはあると思う
でも山本やって好きで記憶なくした
わけじゃないから」

「分かってるよ
分かってるけど
でも、何で…みるきーだけ
みるきーだけが苦しむんよ!
何でみるきーだけ我慢するん?
笑わへんくなるん?
なぁ…」


…どういうことや
記憶をなくした?
俺が?
何で吉田さん泣いてるねん
俺と渡辺さんは一体何が
分からへん何もかも
俺はしんどくなって家に帰った


「俺は…何を忘れてるんや」

目をつぶって考える
彼女の顔
俺が話しかけたとき
確かに驚いてた
自惚れやけど嬉しそうに見えた
記憶を失うだなんて…何をしたんや

「分からへん…
あ、そういえば
このブレスレットいつから
つけてたっけ?」

腕についてたブレスレット
でも記憶がない
もしかしたらこれに秘密が?
彼女との共通点…
彼女はブレスレットはつけてなかった
あ、でもネックレスつけてた
ピックがついてた
あのピック確か有名なアーティストので
昔、俺が好きやったやつで…

「あの子も好きなんかな?

…あれ?」

ブレスレットをいじっていたら
何か書いてる…

『引き出しの中』

「引き出しの中?」

書かれたとおり
引き出しまで向かって
開けてみる
するとそこには
見覚えのない封筒があった

「なんやこれ?」