「じゃあ休憩もらうなぁ」

「おぅ!」

バタンッ

「ミユ、無理してる」

「そうやな…やっぱり」

「…あんなふうに笑ってほしくないな」







「…」

「朱里っ元気なさすぎやろ」

「みるきーおらへんもん」

「慣れへんとアカンやろ」

「うん…」

ガラガラッ

「吉田さんおる?」

「山本くん??」

「このクラスにさ渡辺さんって」

「ッ!!!」

「え?」

「みるきーになんか用?」

「何か用って言うか
落し物拾って届けようと
どこにおるかな?」

「おらんよもう」

「え?」

「学校辞めたから
アンタのせいで」

「俺のせい…?」

「朱里っ!
ごめんな山本くん
渡辺さん家の都合で…
コイツ仲良かったから機嫌悪いねん
ホンマに関係ないから
落し物なら俺届けるから
ごめんやで
朱里、行くで」



「朱里、お前…」

「…」

「確かに思うことはあると思う
でも山本やって好きで記憶なくした
わけじゃないから」

「分かってるよ
分かってるけど
でも、何で…みるきーだけ
みるきーだけが苦しむんよ!
何でみるきーだけ我慢するん?
笑わへんくなるん?
なぁ…」

「朱里…泣くな
これはアイツが決めたことや
俺らが言うことちゃうから
今はミユを支えるんや」

「朱里な正直
ホンマに正直なこと言うと
みるきーと友達になろって
言ったとき
ただヴァンパイアのこと
知りたいだけやった
もし、血を吸われそうになったら
逃げる気もちょっとはあった
でもみるきーとおるうちに
ホンマにみるきーが好きになって
友達になって…
前にみるきーが朱里のこと
友達って言うてくれた時も
すごい嬉しかった…

やのに朱里は
みるきーが血を吸おうとしたとき
すごい目でみるきー見ちゃった
朱里には分かってん
確かにコントロール効かんくなってた
でもみるきーは必死に朱里から
離れようとしてくれてた
それやのに朱里は
何もできんくて
友達やのに…」

「友達って限界あるやろ
俺やってそうや
ヴァンパイアやのに
ずっとそばにおったのに
何にもできひんかった
ホンマに情けないよな」

「…ケイ、朱里
みるきーの友達でええかな?」

「ミユは朱里が好きや
だからそばにおろうや
俺やっておる
ずっと永遠に…」

「ケイ…」

「ミユもいつかは
笑ってくれる
それまでは俺らが支えよ
約束や」

「うん」

「朱里」

「ん?」

「ミユがしたことって
正しいんかな
俺は…」

「自分だって同じことしたやろ?
間違いに決まってる
自分ばっかり我慢して
みるきーもケイもアホや!」

「そうやなぁ…」

「朱里は今、幸せやで?
きっとこの先もずっーと
それりゃ喧嘩してムカつくことも
あるやろーし
悲しいこともあるやろうけど
ケイがおったらみるきーがおったら
楽しいやん
だから、記憶を消すなんて
間違いやぁー」

「…朱里、さんきゅ」

「よし、授業戻ろっか」

「そうやな
朱里は進級危ういし」

「うるさいなぁー」