(やーい侍の犬)
(悔しかったら
ドロンしてみろー)

よく言われる言葉
侍の犬?
ふざけんな…
お兄ちゃんだって今
憎くて仕方ないアイツのところへ
行ってるんや
黙って行ってるんや
その兄ちゃんを…忍びを
バカにするなんて…

「ええよ…」

シュッ!!

(うわっ!)
(危なっ!)
(卑怯やぞ手裏剣なんか!)
(最低や)

「それはアンタらやろ
また兄ちゃんのこと
忍びのことバカにしたら
次は…当てるから」

(ひぃぃぃっ)
(逃げろ!)


「あ…やった
自分で何とかできた
百っ…あ」

(男として見てくれへんか?)

「ん…」

あの時以来
百とは顔を合わしてない
男して百を見る
そう考えると
答えはすぐに出た
そのせいで顔を合わせれない

「でもそろそろ
はっきりせぇへんとなぁ」

ガラガラ
「お母ちゃんただいまー」

(美瑠か…ゴホゴホッ
おかえり)

「うん、お母ちゃん
そろそろご飯にし…」

ドーンドンドンドンッ!!

「何!?」

ガラガラッ!!

(伏せろ!この陣地は
我が武田軍が占領した!)

「武田軍?」

(まもなく戦が始まる!)

「戦っ!?」

(うるさい
立て!)

(ゴホゴホッやめてくださいっ)

「お母ちゃんっ!
はぁ…やめろ!!」

私はお母ちゃんを
抱きしめて壁に持たれかけて
前に立ちはだかった

(娘!そこをどけ
命令に背くと
命はないっ!)

怖い…でも

(美瑠は家を守ってくれ
帰る場所がないのは辛い
頼んだぞ)

百…
私、頑張らないと

(ええい!死ね!)

百っ!!!












カキンッ!!

「難波村に攻め込むとは
ええ度胸やなぁ…武田軍」

「百っ!その格好」

百は忍者の格好で
腕には二番隊長の証
銀の腕章をつけていた

「いくら剥奪されても
俺は生まれた時から忍びやからな
悪いが」

バキッ!ボキッ!

「俺の大切なもん傷つけんのは許さん」

「百っ…っ」

「よく頑張った
美瑠ならできる
お母ちゃん守るんやで?」

「待って百どこに」

「城や
仲間が戦ってる
助けに行く」

「行かんとって…
父上も同じやった
助けに行くって言うて…」

「アホか
こんな泣き虫がおるのに
ほって死ねるか…
大丈夫
だから美瑠はここで
皆の帰り待っててくれ」

「…百、私は百に言わんとアカン
百のこと」

「待った…それは
帰ってからにしてくれ
じゃなかったら
行きたくなくなるやろ?
美瑠、約束や
俺は必ずその言葉を聞くために
戻ってくる
だからそれまで待っててくれ
安心しろ必ず戻ってくる
俺も親父も彩やって
仲間皆で
だから…ンッ」

「口約束は信じひん///」

「ませがき…
じゃあな」

「百いってらっしゃい」

「うむ」

シュンッ!!