「そんなことが」

美優紀に全てを話した
俺の過去
人間になることも
全部をゆっくりと
しっかりと聞いてくれた美優紀

「じゃあ2日は人間でおれるんやんな」

「うんおれる」

「じゃあ明日はデートやね」

「デート…?」

「んー散歩みたいな?
まぁいつも入らへん店とか
入ろ?」

「あ…でも」

俺は耳と尻尾を指さした
幸い尻尾は短いから
ズボンで隠せるけど
耳は出たままやからなぁ

「んーあ、そうや


これ着て」

「うん」

「それで…こう」

「これは何?」

「フードやで
隠れるし
帽子よりはきつくないから
楽やと思う」

「おぉ…」

「どーしたん?」

「…そこまでしてくれるなんて
なんか…嬉しくて
俺なんかの…イテテテ」

「こーら
私の自慢の彼氏の悪口
やめてもらえますかー?
フフフッよしじゃあ
ご飯作るな?
せっかくやからご馳走作る
待ってて?」

自慢?俺が…美優紀の
顔が自然と緩む
美優紀は不思議や
俺が欲しい言葉なんでも知ってる
それを俺にくれるんや

俺はキッチンまでいって
美優紀に後ろから抱きついた

「こらー
作りにくいでしょー」

「ワン」

「フフフッ可愛い
あ、彩くん手伝って
はい持って」

「え?俺したことない」

「教えてあげる
まずここをこうもって
それで…」

美優紀は俺に教えてくれる
説明を聞いてるうちに
自然に目がいったのは
美優紀の唇
プルプルしてて…

「彩くん?聞いてる?」

「あ、のさ
ちょっと…」

「もぉほら、早く作るで?」

美優紀は包丁を持つ
それをそっと
危なくないところに置く

「どーしたん?
包丁怖い?
じゃあ…」

「違う…き、すしたい」

「へ///」

「アカン…?」

「フフフッ耳たれてるし」

美優紀は俺の耳を
ツンツンしてくる
それがくすぐったい

「でもご飯作りたいんやけど?」

「あ…そうやんな」

そうや俺は何してるんや
わがままいうたらアカン
嫌われへんようにせぇへんと

「あ、じゃあ俺
この野菜を…」

「待って…また悪いとこやで」

「美優紀…?」

「彩くん
私の目見て?」

「うん…」

「好き、彩くんが好き」

「俺もやで」

「キスしたいけど…
恥ずかしいねんもん」

「恥ずかしい?」

「そう
彩くんもよく照れるやろ?
それと一緒」

「一緒…」

「そう、だから
そういう気持ちも分かって?
好きやからこそできる気持ち
これからたくさん知っていこ?」

「おぅ…」

「よし、じゃあ…んー」

「え?」

「キスしよ?」

「…」

「好きやで…」