あの日から少し経って
俺たちの関係が変わった

「さーちゃんっ教えて」

「また勝手に部屋入ってきて」

「エッチな本なかったで?」

「ないわどアホ」

「もぉ…」

そう美優と昔と変わらない関係
俺が求めた関係

「はぁどこ?」

「ここーっ
んっとなぁ私のクラスではー…」

俺が座ると近づいて来る美優紀
甘い香り
部屋着でゆるゆるの胸元
目は自然とそこに行く
モヤモヤする
やっぱり関係は変わった
俺が美優を見る目が変わったから
少し離れたせいで
ますます気持ちは膨れてたみたいや
気を抜いたら変なことしそうで
前みたいにキスとか求めたら
どうしたらええんやろ…

「さーちゃん?」

「ん?あ、ごめん」

「変なのー
あ、さーちゃん
何か顔についてる」

「え、ちょっと
美優紀っ!近いからっ!!」

ドンッ!!

「いったぁぁ…もぉ何すんの」

「ごめん…」

「…」

「いや、その…」

「やっぱりさーちゃん
私のこと嫌いなんやろ?」

「ち、がう」

「もーええよ無理せんで」

「ちゃうから!」

「…私ばっかりやもん
アホ!!!」

「待って美優!!!」

「離してや…」

「違う、あの時は
変な照れがあったからで
でも今は…」

「私は好きやで…さーちゃんのこと」

「っ…」

「ずっとずっと
好きで好きで
そばにいたかった
一緒に成長したかった!
それやのに突き放した!
それで今になって
照れがあったから
それで終わらさられるのなんか
許せるわけないやん」

「美優…」

「…アホっ」

美優は出ていった

今でも後悔してる
仲直りした感じで
あのことには触れへんかったけど
でも分かってた
俺は都合がよすぎる
突き放したのに
引き戻して…
弄んでるよな…俺

ふと下を見ると
封筒があった
開けてみると
ダンスの大会のチケット

(さーちゃんに見てほしい。)

美優…

俺は窓から隣の家のベランダに
飛び乗った
美優の部屋はしまっていた

「美優」

「…」

「ごめん…謝っても
意味ないのは分かってるけど
でも俺…
いや、まだやんな
美優チケット見た
ダンスの大会見に行く
終わったら俺に時間ほしい
俺が見てない美優の姿
見てから俺は
美優に伝えたいことがある
だから大会…頑張れ」

「…」

「じゃあな…」

ガラガラ…

「美優…うぉっ」

扉が開いて振り返ると
美優が突然抱きついた
ギューッて力いっぱい
俺も背中に手を回そうとしたら
離れてしまった

「充電しといた…
大会頑張るから
ちゃんとさーちゃんが話せるように
頑張るから
じゃおやすみ」

ガラガラ…

美優の甘い香りが体に残る
今でも美優が抱きついてるような
感覚で
俺は空を抱いて呟いた

「…早く、抱きしめたい」