「ハァハァハァ…」
森の中
ここは昔、母上と姉上と朱里と
たくさん遊んだ
幸せの記憶の場所なのだ
(朱里待てー!)
(こっちこっちー!)
(こらぁ二人ともやめなさーい)
(フフフッ怪我しないようにね)
「…」
近くの大きな木
そこに登る
着物が引っかかりなかなか
進まなかったが
なんとか登った
城下が見え
城も見えた
なんでやろ
この木なんか
城よりずっと低いのに
すべてが見える気がする
昔は父上も尊敬していた
よりよい町を作りたい
その一心でいらした
なのに…いつからか
金に目がくらみ
気に入らなければ簡単に殺生をする
そんな父上が嫌いになった
大っきらいだ…
「なんで、こんな家系に…」
シュンッ
「美優紀っ」
「…彩」
呼ばれて振り向くと
隣の木の上に彩が
息を切らして立っていた
「ハァハァハァやはり
あそこで木の実をとっていたら
美優紀が見えた
だから急いで」
「そう」
「最近会えなかったから
何かあったのかと」
「…」
「美優紀?」
彩の顔を見ると
涙が溢れてくる
驚いた彩は
こちらの木に飛び移った
「どうした!?
体が悪いのか!?」
「…彩」
「なんだ?」
「貴方はいなくなりませんか?
私の所から…」
「え…?」
「母上も姉上もいなくなった
大切な人がいなくなる
もういやだ…
嫌なんや!」
「美優紀」
「なんで…なんでこんな家系に」
「何があった…?」
私は彩に話した
父上が姉上を嫁がせたこと
母上は仏になったこと
父上は私を駒だと思っていること
「そのようなことが…」
「もう…何も」
「美優紀、これを見ろ」
「これは…石?
でも綺麗」
「この石は最初は山にあった
ゴツゴツしていたのが
山から落ちて
川で流れて行くうちに
どんどん丸みを帯びて
こんな綺麗になった
失うことがいけないとは限らない
確かに大切な人がいなくなるのは辛い
私だって父上を亡くした
だけど
その分強くなれた
だから美優紀も強くなれる
その人達を守っていける
姉上に守られたのなら
今度は美優紀
お主が守るんや…」
「彩…」
「そして美優紀
お主のことは私に
守らせてくれないか?」
「彩が?」
「私は…其方のことを
ずっと…慕いあげて…おる///」
「え…?」
「あぁ、その気にしなくてよい
そのお主と私では身分が違う
其方は多分、侍様のお子であろう
私は忍者だ
身分の差も弁えておる
だから…その
忍びとして其方を」
「嫌や」
「そ、うか」
「…私も彩のこと慕って…おる」
「へ」
「だから、恋仲として私を
守っては…ほしい///」
「…いいのか?」
「うん」
「ありがとう」
彩はにっこり笑った
安心して
彩の肩に頭を預けると
肩を抱いてくれた
幸せだ…大丈夫、きっと
彩となら
でも、忘れていた
私は
彩の最も恨む人間の娘なのだ
森の中
ここは昔、母上と姉上と朱里と
たくさん遊んだ
幸せの記憶の場所なのだ
(朱里待てー!)
(こっちこっちー!)
(こらぁ二人ともやめなさーい)
(フフフッ怪我しないようにね)
「…」
近くの大きな木
そこに登る
着物が引っかかりなかなか
進まなかったが
なんとか登った
城下が見え
城も見えた
なんでやろ
この木なんか
城よりずっと低いのに
すべてが見える気がする
昔は父上も尊敬していた
よりよい町を作りたい
その一心でいらした
なのに…いつからか
金に目がくらみ
気に入らなければ簡単に殺生をする
そんな父上が嫌いになった
大っきらいだ…
「なんで、こんな家系に…」
シュンッ
「美優紀っ」
「…彩」
呼ばれて振り向くと
隣の木の上に彩が
息を切らして立っていた
「ハァハァハァやはり
あそこで木の実をとっていたら
美優紀が見えた
だから急いで」
「そう」
「最近会えなかったから
何かあったのかと」
「…」
「美優紀?」
彩の顔を見ると
涙が溢れてくる
驚いた彩は
こちらの木に飛び移った
「どうした!?
体が悪いのか!?」
「…彩」
「なんだ?」
「貴方はいなくなりませんか?
私の所から…」
「え…?」
「母上も姉上もいなくなった
大切な人がいなくなる
もういやだ…
嫌なんや!」
「美優紀」
「なんで…なんでこんな家系に」
「何があった…?」
私は彩に話した
父上が姉上を嫁がせたこと
母上は仏になったこと
父上は私を駒だと思っていること
「そのようなことが…」
「もう…何も」
「美優紀、これを見ろ」
「これは…石?
でも綺麗」
「この石は最初は山にあった
ゴツゴツしていたのが
山から落ちて
川で流れて行くうちに
どんどん丸みを帯びて
こんな綺麗になった
失うことがいけないとは限らない
確かに大切な人がいなくなるのは辛い
私だって父上を亡くした
だけど
その分強くなれた
だから美優紀も強くなれる
その人達を守っていける
姉上に守られたのなら
今度は美優紀
お主が守るんや…」
「彩…」
「そして美優紀
お主のことは私に
守らせてくれないか?」
「彩が?」
「私は…其方のことを
ずっと…慕いあげて…おる///」
「え…?」
「あぁ、その気にしなくてよい
そのお主と私では身分が違う
其方は多分、侍様のお子であろう
私は忍者だ
身分の差も弁えておる
だから…その
忍びとして其方を」
「嫌や」
「そ、うか」
「…私も彩のこと慕って…おる」
「へ」
「だから、恋仲として私を
守っては…ほしい///」
「…いいのか?」
「うん」
「ありがとう」
彩はにっこり笑った
安心して
彩の肩に頭を預けると
肩を抱いてくれた
幸せだ…大丈夫、きっと
彩となら
でも、忘れていた
私は
彩の最も恨む人間の娘なのだ