細い路地の奥
赤い屋根の隣
五階建ての古いマンション
これが俺の四月からの城
新しい家具と一緒に
俺の心自身引越し…なんてな
「引越し完了なぅ…と」
テキトーにTwitterに
呟くと
大学の友達から
泊めろだの
遊びに行くだの
それに苦笑いしてたら
電話がなった
君の名前が表示される
少しドキッとして通話を押す
「もしもし?」
「あ、彩?
引越し終わったんや」
「おぉ美優紀は?」
「まだぁー
ええとこないしー」
「そーか
あ、アレやで
人通り多いとこにしーや?
あと、セキュリティ万全なとこ
それから…」
「フフフッ彩お父さんみたい」
「あ…わりぃ」
「そうやな…もう
彩が守ってくれるわけちゃうし」
ここで俺が
やっぱりお前もこっちに
来るか?なんて言えたら
どれだけかっこいいか…
「フフフッ…なぁ
彩の部屋みたい
行ってええ?」
「今?まぁええけど」
「どうやって
行くん?」
「えぇっとな
駅降りてまっすぐ行って
予備校右に曲がって
んですぐ路地に…」
「…」
「こんな説明やったら
美優紀は迷うな
大通りまっすぐ歩いてたら
左側にクリーニング屋あるから」
「とりあえずそこ目指すっ
ありがと彩っ」
「おぉ、分からんかったら
電話でもかけてや
俺、たっとくから」
「うん、後でっ」
どこにやって迎えに行くよ
美優紀のためならいつだって
ニャーニャー
「お、起きたか音遠
悪いけどここおってな
美優紀くるからな」
ニャーニャー!!
「悪い悪い
お前も美優紀好きやもんな…
って、お前もってなんやねん…」
俺と美優紀は半年前まで
同棲してた
喧嘩したわけちゃう
嫌いになったわけでもない
だけど、
お互い大学のこととかで
すれ違いが大きくなって
知らん間に傷つつけてた
だから、別れた
別々の部屋に住もう
そうなったんや
「あれ…荷物なくなった
おかしいな
前の部屋より狭いのに…
なんでこんなに広いねん」
美優紀の荷物が
そんなに多かったんか?
違う…アイツって存在がないから
狭いんや
愛の余白が埋まらんくて
広くて…淋しいんや
お前が横におらんこと
笑ってないことに
たった一日やけど分かるねん
こんな現実受け入れたくないって
「やっていけるんかぁ…俺」
本棚の中に本を入れてるときやった
中から写真が落ちた
「これ…」
付き合った日に撮ったやつ
この本がきっかけで
出会ったからここに挟んでたんや
少し笑って
裏返したら美優紀の字
『彩が好き!ずっといよな?』
「アホか…こんなん書いて…」
ブーブーブー
from美優紀
わからへーーんっ!
「ほら、迷った
やっぱりな
音遠、美優紀迎えに行ってくんな」
ニャーッ!!
「お、おいっ!どーしてん」
音遠は俺の足に乗って
俺を見つめる
それは今の俺を見透かしてるみたいで
「このままでいいん?」
そう言ってるみたいやった
「そーやな
アイツまだ住む場所見つかってなかったな
行ってくるわ」
外に出て
下に降りると
遠くから美優紀が手をふる姿
「美優紀…一緒に住もう」
上手く言えるように
美優紀が来るまで
練習しとくか…
赤い屋根の隣
五階建ての古いマンション
これが俺の四月からの城
新しい家具と一緒に
俺の心自身引越し…なんてな
「引越し完了なぅ…と」
テキトーにTwitterに
呟くと
大学の友達から
泊めろだの
遊びに行くだの
それに苦笑いしてたら
電話がなった
君の名前が表示される
少しドキッとして通話を押す
「もしもし?」
「あ、彩?
引越し終わったんや」
「おぉ美優紀は?」
「まだぁー
ええとこないしー」
「そーか
あ、アレやで
人通り多いとこにしーや?
あと、セキュリティ万全なとこ
それから…」
「フフフッ彩お父さんみたい」
「あ…わりぃ」
「そうやな…もう
彩が守ってくれるわけちゃうし」
ここで俺が
やっぱりお前もこっちに
来るか?なんて言えたら
どれだけかっこいいか…
「フフフッ…なぁ
彩の部屋みたい
行ってええ?」
「今?まぁええけど」
「どうやって
行くん?」
「えぇっとな
駅降りてまっすぐ行って
予備校右に曲がって
んですぐ路地に…」
「…」
「こんな説明やったら
美優紀は迷うな
大通りまっすぐ歩いてたら
左側にクリーニング屋あるから」
「とりあえずそこ目指すっ
ありがと彩っ」
「おぉ、分からんかったら
電話でもかけてや
俺、たっとくから」
「うん、後でっ」
どこにやって迎えに行くよ
美優紀のためならいつだって
ニャーニャー
「お、起きたか音遠
悪いけどここおってな
美優紀くるからな」
ニャーニャー!!
「悪い悪い
お前も美優紀好きやもんな…
って、お前もってなんやねん…」
俺と美優紀は半年前まで
同棲してた
喧嘩したわけちゃう
嫌いになったわけでもない
だけど、
お互い大学のこととかで
すれ違いが大きくなって
知らん間に傷つつけてた
だから、別れた
別々の部屋に住もう
そうなったんや
「あれ…荷物なくなった
おかしいな
前の部屋より狭いのに…
なんでこんなに広いねん」
美優紀の荷物が
そんなに多かったんか?
違う…アイツって存在がないから
狭いんや
愛の余白が埋まらんくて
広くて…淋しいんや
お前が横におらんこと
笑ってないことに
たった一日やけど分かるねん
こんな現実受け入れたくないって
「やっていけるんかぁ…俺」
本棚の中に本を入れてるときやった
中から写真が落ちた
「これ…」
付き合った日に撮ったやつ
この本がきっかけで
出会ったからここに挟んでたんや
少し笑って
裏返したら美優紀の字
『彩が好き!ずっといよな?』
「アホか…こんなん書いて…」
ブーブーブー
from美優紀
わからへーーんっ!
「ほら、迷った
やっぱりな
音遠、美優紀迎えに行ってくんな」
ニャーッ!!
「お、おいっ!どーしてん」
音遠は俺の足に乗って
俺を見つめる
それは今の俺を見透かしてるみたいで
「このままでいいん?」
そう言ってるみたいやった
「そーやな
アイツまだ住む場所見つかってなかったな
行ってくるわ」
外に出て
下に降りると
遠くから美優紀が手をふる姿
「美優紀…一緒に住もう」
上手く言えるように
美優紀が来るまで
練習しとくか…