教室は私一人きり
日曜の午後
部活の試合が終わって
荷物とかを学校に戻しに来た
そのついでになんとなく教室に

夕陽が入ってきてて
すごいなんか
幻想的…

自分の席の前、彼の席に
腰掛けてうっとり中

山本くんの席
出会いはクラス替えの日
仲いい子が全然おらんくて
最悪やなぁって思ってたら
後ろから話しかけてくれた
ちょっとおどおどしてて
多分人見知りなんやと思った
それやのに一生懸命話しかけてくれる
彼の姿がなんか可愛くて
キュンッってした
そこからなんとなく目で追うように
なった
それで…好きやと思った

1ヶ月前のバレンタインデー
告白しようと思って
頑張って作ったチョコ
でも結局渡せなかった
貴方があんまりモテるから
自信なくなって

愛を湯煎して
いっぱい込めたチョコ
ママが笑いながら懐かしいって
教えてくれた片思いレシピ

「ホワイトデー貰えんかな
って…図々しすぎるよな」

あげてないのに伝わるわけないか
女の子はいつもいいように
かんがえたいねんなぁ


ガラガラッ
「ノートノート
あれ?渡辺やん
てか、そこ…」

「あ!山本くんっ
ち、がうくてっ!
あの、これは///」

「…外?」

「え?う、うん!
外見たくて
ごめんな?」

「ええよ
んーっと…」

山本くんは机の中を
探し始めた
私は座ったままやから
距離が近い

「渡辺は?なんでおるん?」

「えっと部活」

「あぁバド部試合やったもんな」

「うん」

「どーやったん?」

「勝ったで」

「へぇ!おめでとー
渡辺強いもんなぁ」

「ありがと
山本くんもバスケ部
次、決勝やろ?
聞いたで
山本くんが決めたって」

「まぐれやけどな」

「見たかったなぁ」

「じゃあさ
決勝来てや」

「え?ええの?」

「ええに決まってるやん」

やった!…でも多分

「他に誰誘ってるん?」

「え?誰も誘ってへんで?
渡辺だけやけど」

「そうなんや…」

「そうやで…お、あったあったー
これ忘れたから宿題できんかってん」

「そーなんや
あ、試合いつなん?」

「14日
あ、ホワイトデーやな」

「あーホンマやな
山本くんお返し渡すの忙しいな」

「んーまぁ
でもま、15に渡すわ」

「えーでも好きな子には
ちゃんと14に渡さへんとアカンで?
もらったんやからー」

冗談っぽく聞いた

「ハハハッ好きな子からは
もらえてないねん」

「あ、そうなんや…」

好きな子おるんや

「なぁ
バレンタインもらってないのに
ホワイトデー渡したら変かな?」

「…変ちゃうよ
山本くんからもらえたら嬉しいよ
きっと、その子」

「そっか
じゃあそうしよ
試合来てくれるし
勝ってから渡そーっと
ありがと、じゃーな」

「バイバイ」

試合来てくれるんや
もうそんなん両想いやんな
私なんか渡してない
想いが通じたらええなぁなんて

(誰も誘ってへんで)
(渡辺だけやけど)

あれ?でもさっき
誘ってんの私だけって
じゃあ、もしかして
想いが通じあったりして…



なんてね…