「柊…!」

空港に駆け込んで柊を探した
美優紀ちゃんも一緒になって
探してくれる
そして、見つけた
慌てて柊を呼ぶと
柊は俺を真っ直ぐ捉えた

「はぁはぁ…姉ちゃん
柊借りても…」

「5分だけやで?」

「さんきゅ…」



「しゃーか何してんの?」

「柊…ごめん
ホンマにごめんな」

「しゃーかは柊ちゃんのこと
いらんくせに
柊ちゃんのこと嫌い…」

「嫌いなわけないやろ!
ごめんな…柊のことが好きやから
好きやから!…俺な
ずっと柊のママになりたかった
でも、ママは一人やもんな
だから、姉ちゃんのとこ
行ってほしかった
柊は昔のこと
昔の俺を心配してるんやろ?
でももう大丈夫やから
美優紀ちゃんがおる
一人じゃないで」

「…」

「柊…」

「触らんとって!」

「あ…」

「しゃーかのアホ!
鈍感!ヘタレ!女ったらし!」

「うん、そうやな」

「しゃーかと離れたくない
みるきーと一緒にいたい
でも…ママの手繋いでいたい」

そう言って必死に我慢してた
涙を一粒こぼしたのがきっかけで
沢山の涙を流した
たまらなく俺は柊を抱き上げた

「悪かった…
こんな辛い決断させてしまって
でも、俺はいつでも柊の傍におる
距離なんか関係ない
柊、大事なのは気持ちやからな?」

「気持ち」

「俺はずっと柊が大好きや…」

「っ…」

柊はまた泣き出した
そんな背中をさする

「柊ちゃん…そろそろ」

「うん…」

「彩、みるきーありがとうな
行ってくる」

「おぅ!」

「行ってらっしゃい」

姉ちゃんと手を繋いで
歩き出した
その後ろ姿を眺めてた
すると柊は突然振り向いて
大きな声で叫んだ

「ホンマはしゃーかのこと
大好きやでーーー!」

「っ…おぅ」

「すぅ…いってきまーす
さやか!!!」

「え…」

柊は満面の笑みで
ぶんぶん手を振って
搭乗口に姿を消した

「今…彩って…」

「大丈夫ってとこ
見せたかったんですね…」

「ハハハッ…ホンマに、ませガキやな」

「彩さんもダメ男ですよ」

「ホンマや…仲良しやわ」

「彩さん」

「ん?」

「良かったですね」

そう言って笑う美優紀ちゃんの顔は
柊とよく似ていた
どうやら俺はこの笑顔に惹かれるみたい

「美優紀ちゃん」

「ん?」

「こんなダメダメな俺やけど
側にいてくれる?」

「私しかいれませんからね」

「言うねー」

美優紀ちゃんを抱きしめる
空には柊の飛行機が飛んでいた