「いらっしゃい」
「うん、急にごめん」
山本くんが来てくれた
ホンマは断らへんとアカン
自制が効くか分からへんから
でも貴方に会いたかったから
断るなんてできひんかった
「体は?大丈夫?」
「うん、ありがと」
「よかった
やっぱり夏はキツイ?」
「うん…」
「そっかぁ…」
「…それで聞きたいことって?」
「え?あぁうん
大したことちゃうんやけどさ」
「うん」
「…渡辺さんって何で光苦手なん?」
「え?えっと…んー」
「アレルギー?」
「まぁそんなとこかな」
「そっか、日光アレルギーの人
って多いかな?」
「分からんけど…どうしたん?」
「いや、えーっと
笑わんとってな?」
「うん」
「俺さ小さい頃
渡辺さんみたいに
光苦手な子と遊んでてん」
「え…?」
「その子ずっとフード被ってて
光に怯えてて
でもたまたまその子の笑った顔見たとき
笑ってほしいっておもって
その子の影になるとか
言ってさぁ…必死やった」
「へぇ…」
「多分その子からしたら
なんなん?とか思ったやろうけどな
で、俺引越し決まって
その子に会うの最後の日に
ギターのピック渡してん
その時な女の子泣きながら
何か言うてん
でも…何言うたか覚えてへん
それ思い出したくてさ
その子に会われへんかなーって」
「…」
「あ、ごめんな?
きもいやんなー
何年も前のことやのに」
「嬉しい…よ」
「そーかな
ありがと
ピックあげたとき
その子から…このブレスレット
もらってん
ずっとつけてんねん
あの子もピックもっててくれてるかな」
「山本く…」
「あー!ごめんホンマに
体調悪いのに俺何言うてんねん
電話でもよかったんやけど
何か聞きにくいし」
「ええよ」
「うん、まさかって言うか
ありえへんかも
しれへんけど…渡辺さんちゃうよな?」
言おうと思った
私があの時の子やって
助けてくれてありがとって
貴方が好きやって…でも
「違うよ」
もし言ってどうするん?
付き合ってどうするん?
私はヴァンパイア
彼は人間
どうすることもできない
彼を辛い目に合わすことなんて
できない…
彼はもっと明るい未来がある
「やんなー
ごめんな?ホンマに」
「山本くんは…
その子のことが好きなん?」
「んー…そうやな
うん、そうやで」
「そっか…見つかると
ええな」
「ありがと
あ、そろそろ帰るな?
ホンマにお大事に
また学校で」
バタンッ
好き…なんや
それを聞けただけで十分
それだけで幸せや
けど…でも…
胸が苦しい
息ができないほどしめつけられる
「…私やで
あの時の…子」
そう呟いて
胸のピックを握り締めた
「うん、急にごめん」
山本くんが来てくれた
ホンマは断らへんとアカン
自制が効くか分からへんから
でも貴方に会いたかったから
断るなんてできひんかった
「体は?大丈夫?」
「うん、ありがと」
「よかった
やっぱり夏はキツイ?」
「うん…」
「そっかぁ…」
「…それで聞きたいことって?」
「え?あぁうん
大したことちゃうんやけどさ」
「うん」
「…渡辺さんって何で光苦手なん?」
「え?えっと…んー」
「アレルギー?」
「まぁそんなとこかな」
「そっか、日光アレルギーの人
って多いかな?」
「分からんけど…どうしたん?」
「いや、えーっと
笑わんとってな?」
「うん」
「俺さ小さい頃
渡辺さんみたいに
光苦手な子と遊んでてん」
「え…?」
「その子ずっとフード被ってて
光に怯えてて
でもたまたまその子の笑った顔見たとき
笑ってほしいっておもって
その子の影になるとか
言ってさぁ…必死やった」
「へぇ…」
「多分その子からしたら
なんなん?とか思ったやろうけどな
で、俺引越し決まって
その子に会うの最後の日に
ギターのピック渡してん
その時な女の子泣きながら
何か言うてん
でも…何言うたか覚えてへん
それ思い出したくてさ
その子に会われへんかなーって」
「…」
「あ、ごめんな?
きもいやんなー
何年も前のことやのに」
「嬉しい…よ」
「そーかな
ありがと
ピックあげたとき
その子から…このブレスレット
もらってん
ずっとつけてんねん
あの子もピックもっててくれてるかな」
「山本く…」
「あー!ごめんホンマに
体調悪いのに俺何言うてんねん
電話でもよかったんやけど
何か聞きにくいし」
「ええよ」
「うん、まさかって言うか
ありえへんかも
しれへんけど…渡辺さんちゃうよな?」
言おうと思った
私があの時の子やって
助けてくれてありがとって
貴方が好きやって…でも
「違うよ」
もし言ってどうするん?
付き合ってどうするん?
私はヴァンパイア
彼は人間
どうすることもできない
彼を辛い目に合わすことなんて
できない…
彼はもっと明るい未来がある
「やんなー
ごめんな?ホンマに」
「山本くんは…
その子のことが好きなん?」
「んー…そうやな
うん、そうやで」
「そっか…見つかると
ええな」
「ありがと
あ、そろそろ帰るな?
ホンマにお大事に
また学校で」
バタンッ
好き…なんや
それを聞けただけで十分
それだけで幸せや
けど…でも…
胸が苦しい
息ができないほどしめつけられる
「…私やで
あの時の…子」
そう呟いて
胸のピックを握り締めた