「今日は多めに買っちゃったなぁ」

いつものペットショップで
ドッグフード買って
わんちゃんの元に行く

「わんちゃーん
おーい」

いつもはここで
寝転んで大人しくしてるのに

「何でやろ」

餌おいて置けばええかなって
思ったけど今日は特にあの子に
会いたい

「どこなんやろー…あ」

あたりを見渡すと
犬たちが集まってた
そっと後ろから見ると
言葉を失った

「あ、あの、子が」

体から血を流して
今にも事尽きそうな感じ
何とかせぇへんと!

「こ、こらぁー!!
あっちいけぇー!!!」

持っていた鞄を
ぶんぶん振り回した
犬たちは驚いて
こっちに向かってきた

「あっちいけぇー!!!
…イタッ
うぅ、あっちいけぇー!!!」

ずっとやってると
犬たちも逃げていった
腕ひっかかれちゃった
あ、そんなことはどうでもいい!
わんちゃん!

「大丈夫!?」

「クゥ…」

「と、とりあえず
病院行かへんと」

抱き抱えると
少し抵抗した

「アカンっ!
もうここにはおらせへん
行くで」




(しばらく安静に)

「はい」

(保護センターに電話かけますね)

「保護センターって…」

(それ野良犬でしょ?
危ないですし
保護の人に任せて…)

「この子は私が飼います」

(え?辞めた方がいいですよ?
こんな風に喧嘩する犬ですし
しつけも大変
それにこんな…)

「こんなって言わんとって
ください!
治療してもらってありがとうございます
でもこの子は私の子ですから!」






「ほら、ここやで
このマンションはな
わんちゃんOKやねん
だから安心してええねんで」

「クゥ」

「まだ寝てるか
とりあえずこの子のお家
ま、それは明日でえっか
体拭こな?」

優しく傷に当たらないように
消毒もこまめにって言われたし
時間をかけてゆっくりと

「できた…
痛くなかったかな?」

顔を覗き込むと
気持ちよさそうに寝てる
それにしてもあんな喧嘩して
犬の世界にもいじめがあるんかな
けど、この子前に助けてくれた時
めっちゃ強かった
やっぱり数で負けたんか
強いから狙われるんやなぁ

「クゥ…ウッ」

「大丈夫、大丈夫やで
これからは私が守ってあげるから」

膝の上に乗せて
体を撫でる
するとまたゆっくりと寝息を
たてはじめた

明日は色々買いに行かへんと
すこしでもこの子が気に入ってくれる
そんな環境を作ってあげる
私、思ったよりこの子好きやねんな