「美優ー?アンタ学校は?」

「今日はだるい」

「ちょっと困るねんけど
ママ今から…」

「男連れ込むんやろ」

「そう、だから早く出てって」

「ッチ…」

こんなの日常茶飯事やねん
昔からそーやった
しょーもない

制服を来て
学校に向かう
ホンマにだるくなってきた
風邪かなにか

「…うわ」

「美優紀先輩っ」

体がよろけたとき
後ろから抱きしめられた
声で分かる
山本くんや…

「ごめん、ありがと」

「待って…」

「なに」

「先輩勘違いしてますよね
俺、誰にでも優しいわけちゃう
俺は美優紀先輩に優しくしたい
好きやから…本気やから」

「だから…」

「なんで、捨てれる男にならなアカンねん
なんで捨てれる女にならなアカンの?
先輩に何があったか知らんけど
それはちゃう
絶対離したくない
美優紀先輩のこと離すなんて
嫌なんです…」

「…離して」

「離さへん」

「離し…あ」

「先輩?ちょっと大丈夫ですか?」

「力が入らへん」

「熱あるやん…
ったく…よっ」

「あ、アカンっ!
重いから…」

「ええから黙っとけ…」

「え?」

「分かってん
ホンマに先輩は危なっかしいから
だから俺が守ったらへんと」

「アンタに守れ…」

「守るよ絶対
強がってんのに
ホンマは一人で苦しんでる
もーさ見て見ぬふりなんかしたくない
遠慮なんかもーせーへんから
携帯に入ってるよーわからん
おっさんたちのじゃなくて
俺の先輩やから」

「な、なによっ…急に///」

「強がっても
心臓の音めっちゃ速いの
聞こえてんで」

「なっ…あ、あんた
その性格隠してたなぁ…
詐欺や詐欺っ」

「そーかも
けど、先輩のこと
美優紀のこと好きなんはホンマ」

「…美優紀って言うなっ///」

「彼女やねんから」

「なった覚えないっ」

「じゃあ俺の事嫌い?」

「は?」

「嫌いなん?」

「それは…」

「嫌いなら嫌いでいい
それならホンマに諦めるから
気持ちがないのに離さへん
なんかアカンし」

「…嫌いちゃうけど…その」

「年下の俺が嫌?
でもさ俺、男やで
女の美優紀守ることくらい
簡単やねんけど」

「…私なお母さんが結婚失敗して
めっちゃ荒れててだから
あんまり信じられへんねん
山本くんのこと信じたいねんけどさ」

「じゃあそれでええよ
完璧に信じることなんか
誰やって無理や
むしろ疑う方が普通
でも信じたいって思ってくれてるなら
俺は嬉しい」

「…私のこと捨てへん?」

「むしろ俺の方捨てられへんか
心配やわ」

「…」

「不安になったら何度でも
言うたる」

「…約束やで」

「おぅ」

「しゃーないから
付き合ってあげる」

「え…マジ?」

「なによ」

「いや、ホンマに
付き合えるとか
思ってへんかったから…」

「はぁ?あんだけ言うといて」

「いやあれはヤケクソってか
なんていうか…」

「嘘なん?」

「いや、ちゃうけど!」

「やろ?てかどこ連れてくん?」

「熱あるからびょーいん」

「げぇ」

「はいはい行きますよ
先輩」

「走れ後輩」

「無理いうなしっ!」