ずっと気になってたんや
微かな風の噂
美優紀が付き合ってた彼氏が
同じ大学におるって
けどきっと聞かれへん
一番好きな人が誰と付き合って
いたかなんて…
俺は嫉妬深いし
器も小さすぎる
過去のことも許されへんねん

「彩ぁー」

「おぉ」

「カフェ行こ
彩も次の講義昼からやろ?」

「せやで
行こかぁー」

美優紀とは
1ヶ月前に付き合い始めた
たまたま講義が同じで
ふあふあした感じやけど
言う時は凛々しくて
そのギャップに惚れて
告白して付き合い始めた
大好きな彼女
自慢の可愛い彼女

「これ美味しいー」

「んー?ちょっ俺のー」

「ヘヘヘッ…あ
なぁ彩」

「なに?」

「私の元彼知ってる?」

「え、あぁうん」

「私がふられたんは?」

「…うん」

美優紀は前の彼氏に
浮気されて別れたのは
聞いた

「彩はアイツみたいに
ならへんって信じてんで?」

美優紀はいたずらっぽく
ウインクしながら
顎の先で合図した
まるで見ろって言うてるみたいに
その先を見たら
1人の男の人
イケメンというより可愛い顔
甘いスマイル

「ん?」

「あれが…木下百男」

「え…」

木下百男
美優紀の元カレ
美優紀は俺の反応楽しんでる
ホンマにズルイやつ
きっと俺は美優紀の思い通りの
反応してると思う

もう一回彼の方を見ると
さっきまでおらんかった女の人
その人に笑顔で話しかけてて
きっと付き合ってるんやろう
そして美優紀に目を戻すと
懐かしそうに見ている…
少しイラついた

「美優紀戻んで」

「え?もう?」

「ええから立って」

「うん…え///」

立ち上がった美優紀の
肩を引いて抱き寄せる
周りのやつの視線が少し集まる
けど肝心のアイツは見ていない

もしも目の前に
彼がやって来たら
俺は愛のために戦おう
そう思ったのに
余裕な感じが腹立つ

「もーまだ時間あるのにー
てか歩きにくいー」

「うっさいなぁ」

「妬いてんの?」

「当たり前や
妬いてるというより
ムカついてるから」

「フフフッ可愛いー」

「可愛ないわ
まず美優紀が悪いんやろ?
面白がって…」

「だって妬いてる
彩見たかってんもん
でもな百ちゃんに感謝
せんとあかんねんでー?」

「は?」

「だって百ちゃんに振られて
私めっちゃ自分磨きしたもん
じゃないと私、彩の目に
止まらんかったやろ?」

「うっ…」

確にそうかもしれない…
そう思うと
あの木下にも感謝しないと
いけないかもしれない
今の美優紀が綺麗なのは
彼のおかげやから
でも…

「美優紀、俺は浮気せんし
他の女みーひんから
だから美優紀も他の男のこと
見んなよ
ムカつくから」

木下はきっと余裕がある
大人なやつやったんやろ
けど俺はない
だからその分本気で美優紀のこと
愛してるからな!