「じゃあお願いします」

「はい、お仕事頑張ってください」

「はいっ」

昨日、美優紀先生は
俺の家の近くの友達の家に泊まって
そして今日、柊を送り
ついでに家の鍵を渡した
なんか…いや、深い意味はないけど
付き合ってるみたいで
嬉しかった




(山本さん今日機嫌いいですね)

「ん?まーなー
ちょっとええことあってな」

(そーなんですか)

「おぅ
それで来月のライブなんやけど…」



幼稚園寄らへんで
直接家に
部屋の明かりが着いてて
なんかほっとした

「ただいま」

「しゃーか!おかえり!」

「おぉ柊ただいま!
美優紀先生
ただいま…です?」

「すいませんっ!」

リビングに行き
キッチンを見ると
悲惨な光景
なに…これ

「いや…その料理作って
待っとこうと思ったんですけど
私、料理苦手で…その」

「あー別に…ちょっと待って!
手!血出てるやん」

「あ、ちょっと切っただけで
大丈…」

「アカンっ!こっち来て!」

「う、うわ…」

急いで
救急箱とって
消毒液をかける
結構深く切ってるやん…
しっかり消毒して
薬を塗って
絆創膏貼って
一応包帯を巻いた

「すいません…」

「ええですよ」

「迷惑かけちゃい…ましたね」

「…俺嬉しかったです
作ってくれようとしてくれたこと
でも次からやめてください
怪我さしたくないし…」

「…ホンマに優しいですよね
私、女のとして終わってますよ」

「そんなことないと思いますよ
料理なんか人それぞれやし
練習したらなんぼでもなる
それに美優紀先生は優しいから
終わってなんかない」

「山本さん」

「怪我したら子供達なでたとき
痛いでしょ?
だから綺麗な手のままで…
って、美優紀先生っ!?」

「ッグス…ッグス」

「こらー!!しゃーか!
女の子泣かしちゃめっ!!」

「ご、ごめんっ!
美優紀先生俺なんか
偉そうなこと…」

「違うくて!…嬉しかったんです」

「え?」

「実は前、付き合ってた人に
お前は料理できんくて女のとして
終わってるって言われて…
ずっとショックで
見返したろうと頑張ったんですけど
無理で…
今日も簡単な物ならって
でも結局ダメで…私やっぱりアカンな
って思ってたから
だから、嬉しくて…」

「そーやったんですか…
よし!柊ご飯作るわ
先生のこと慰めたって!」



「はい、できたで!」

「うわ!すごい…」

「いただきまーすっ!」

「俺もね最初
料理できひんくて
けどなれたらできるんです
だから大丈夫」

「…ありがとうございます
あれ?山本さんのは?」

「俺はもう食べましたから
これ」

「あ!それっ!
なんで、失敗したやつですよ?」

「まぁおいしいとは言われへんけど
頑張ってくれたんやから
俺、嬉しかったし
また作ってください」

「…山本さん」

「しゃーか」

「んー?」

「よっ、女ったらし」

「お、おいっ!!!」