「さーやーかっ…あら?
なんでそんな不機嫌なん?」

「別にっ!」

「あれ?泊まり開けやのに
なんでみるきーと…」

「うるさいっ!!!」

「おいちょっと待て!
あー…喧嘩したわけね
ったく、手のかかる子達や
それなーら…親友としては
ほっとけないよね?」







「みーゆきちゃんっ」

「恵先輩」

「今日、彩と喧嘩したん?」

「ま、まぁ」

「何があったん?」

「わかんないんですよね
急に不機嫌になって
ホンマに意味わからん」

「その前になんかせんかった?」

「別にご飯作って
途中からまーちゅん来て…」

「まーちゅん?」

「幼なじみです」

「男?」

「えぇまぁ」

「ふーんなるほどね?
なぁ美優紀ちゃん
彩のこと勘違いしてんなぁ」

「え?」

恵先輩は
少し屈んで私の耳元で囁いた

「アイツ
かなり嫉妬するで」

「え…そんなわけないですよ
いっつも無表情で…」

「それはポーカーフェイス
ってやつ
知ってた?アイツの前で美優紀ちゃんのこと褒めると
アイツすげー不機嫌になるねん
それだけ好きってこと」

「…」

「んー仲直りしてあげてくれへん?
アイツだいぶ落ち込んでると思うし
きっかけは、これ」

「これは?」

「最近できた遊園地のチケット
デートしておいで?」

「いやっ…でも」

「これは朱里からやから
二人が付き合った祝い
俺も朱里も彩には笑ってほしいし
もちろん美優紀ちゃんにも」

「先輩…」

「女の子は笑った方が倍可愛くなるねん」

「プッ…朱里さんに怒られますよ?」

「かもねー
朱里俺の事大好きやし
ま、俺もやけどな
じゃっそーいうことで」

ホンマにカッコイイ人やなぁ
飾らなくて素直で
優しくて大きい人
朱里さんとお似合いや





ガラガラ
「上西か?」

「いや、私」

「っ…なんか用」

「…朝はごめん」

「…」

「何で怒ったか分からんくて
だから当たった
せっかく一緒に行ってくれるって
言うてたのに」

「…」

「ごめん」

「…あの男となんもないん」

「まーちゅん?なんもない
幼なじみ、ホンマにただの」

「そうか」

「うん」

「その、俺も、まぁ
悪いことしたな」

「彩…」

「なんかイラついて」

「うん」

「悪かっ…た」

「…フフフッ」

「笑うな」

「嬉しいねん…」

「変なやつ」

「彩、仲直りしよ」

「仲直り?」

「これ、恵先輩が
くれてん
デートでもしたら?って
行かへん?」

「…」

「彩?」

「…わかった」

「そっかよかった」

「なぁ」

「ん?」

「お前、上西のこと…」

「え?」

「いや…なんもない」

「そう?変なのー」