家に帰った
体が重い
お腹が空いてるけど
受け付けへん…

「彩ぁ?」

「おぉ上西…」

「おいおい
ご飯は?食べてへんのか?」

「なんか受け付けへん」

「そーか
これ何なに?」

「アイツのお節介飯」

「ふーん
それで慣れて
コンビニ弁当受け付けへんねんや
それならもう分かってるやん
はよみるきーに思い伝えーや」

「思い?なんやそれ
バカバカし…」

「そうか
じゃあな」

「ちょっ…」

「今の彩
誰よりもカッコ悪いわ」

「は?」

「はよ認めろ
好きな女のこと!」

「…」

「じゃなきゃ
このまま飢えて死ね」

バタンッ

「…」

今は23時45分
もうお試しが終わる
終わったらアイツとは
ホンマに関係なくなるんか
…そんなん

「嫌や!!!」












「えーっとここがこれで
…あ」

机の時計を見ると
もう23時57分
もう少しでお試しが終わる
結局彩の心動かすこと
できひんかったなぁ
私、振られたんやんな…
なんもできひんまま

「好きやったのに…」

コツンッコツンッ

「なんの音?」

窓から音がする
気になって窓を開ける

「雨かな…」

「渡辺!」

「え?」

下を見ると
そこには彩がいた

「な、なんで…」

「待っとけ!」

「え?」

彩は塀を登って
木に移り
窓から部屋に

「彩…どうしたん?」

「…」

「え、ちょっと…」

「…間に合った」

「え?」

「…ふぅ
渡辺お試しの結果言うてへんから」

「あー
わざわざ
意外と律儀なんやな」

「違う!他の女なら
ほっといた
けど
お前は違うくてその…」

「違う?」

「えっとその、あの」

「なに?」

「あー!
一回しか言わへんから
よー聞けよ」

「う、うん」

「ふぅ…す、きやねん」

「え…」

「もー言わへんからな!」

「…」

「何やねんその顔」

「だって信じられへんから…」

「む…」

ギューーッ

「痛い痛いっ」

「分かったかアホ犬」

「ひどい
彼女への扱いちゃうやん」

「彼女ちゃうわ」

「はぁ?なんなんよ
私のこと好きって言うたやんか」

「そんなん言うてへん」

「…意味わからんし
てか、彩彼女おるやん
抱きつかれて喜んでたし」

「ちゃう、菜々はそんなとちゃうくて
第一アイツ結婚してる!」

「ふーん」

「…」

何かムカついて
彩に背を向ける

「おい」

「…」

「なぁ、なぁって」

「…」

「…美優紀」

「え…?ンッ///」

突然呼ばれた名前
振り返ると
彩にキスされた

「彩…///」

「なに思ってるか知らんけど
俺、ちゃんと付き合ったことないし
自分から女の家行ったことないから///」

むすっとして
そっぽ向く彩
耳は真っ赤で
きっと彩なりに私に伝えてくれてるんや
その姿が愛しくて
私は彩に口づけした