山田菜々卒業記念








「二人って付き合ってるん?」

みるきーが
ジュース飲みながら
私に聞いてきた
二人っていうのは
私と彩のこと

「何で?
別にベタベタもしてへんし
そんなんやったら
みるきーの方がそう見えるで?」

「彩ちゃんのこと好きやけど
人としてやからなぁー
何か二人見てたら
安心する…」

みるきーはニコッって笑って
楽屋を出ていった

彩と私
出会ったのは四年前
オーディションのとき
隣に座ってた
かっこいい子やなぁと思ったのと
同時に
なんとなく似てる
そんな気がした
人見知りして
遠くを見てる不器用なとこ
私と同じ
だから声をかけた
最初は
「菜々ちゃん」だなんて
遠慮してた
けど、いつの間にか
山田って男の子みたいに笑って
呼ぶ彩がいた

彩にドキッとしたことがない
と言えば嘘になる
皆の前ではしっかりしてるのに
二人になると甘えるところ
人前で泣けないから
いつだって微笑んでた
けど、一人になると
苦しそうに泣く
その姿に何度も胸を打たれた

ガチャッ
「あれ?山田だけ?」

「うん皆撮影してる」

「ふーん」

彩とちゃんと話すことは
ほとんどない
けど、言わなくても
伝わる
表情を見てるだけで
胸の内全て伝わるねん

「なぁー彩」

「んー?」

「私が卒業するって
聞いたときどう思った?」

「…やろうなって思った」

彩はつまらなそうに
スマホをいじりならが
呟いた

お互いがなんとなく分かりすぎて
先回りして喧嘩なんて
何度もした
その度、仲直りして
笑ってまた絆ができた気がした

「でも…」

「ん?」

「戦友おらんくなるなぁって」

「戦友?」

「高みなさんと大島さんが
言うてたんやけどな

私と山田ってそんな感じや
ライバルやけど
支えあえるっていうか…」

「ともに戦うってこと?」

「うん」

「…そっか」

「でも彩にはみるきーおるやん」

「山田は山田やん」

「え…」

「みるきーはみるきーで
またちゃうねんなぁ
みるきーは何か…甘やかしたいねん」

「彼氏みたいー」

「ちゃうわアホっ」

「ええやんみるきーとお似合いやで」

「恋愛禁止や」

「真面目なのは変わらへんなぁ」

「そうか?」

彩は昔から変わらへん
だから安心出来る
NMBが上手くいかないとき
横を見ると彩がいた
だから、大丈夫って
君となら歩いて行けるって
どんな長い道だって
本当の自分で歩いて行ける

「彩はメンバーっていうか
友達かな」

「何やそれ」

「彩の言う戦友や」

「真似すんな」

「べーっ」

「ガキか
そんなんで大丈夫なんか?」

「大丈夫やで!」

「な、なんやねん」

「彩がおる」

「は?」

「だって彩はわたしの




友達やもん」