「彩っ!追いかけんか!」

「いてぇ…」

「あれ?私もしかして
余計なことした?」

「菜々ちゃん余計なこと
しまくりやから」

「だって昔から
彩に寄り付く女の子
追っ払わへんと!」

「あの子は本命やで」

「ちゃうわ上西
変なこというな」

「ごめんなぁ彩ぁ…」

「別に菜々は悪くないわ
で?愛菜は?」

俺の従姉妹の菜々は
海外で住んでいる
16で2歳上の
愛菜と結婚して
二年前に愛菜の転勤を機会に
海外に行った
そこからずっと会ってなくて
久しぶりの再会ってわけや

「ダーリンは向こうに置いてきた」

「え?なんで?」

「仕事忙しいんやってさ」

「ふーん…」

「ホンマにごめんな
彩ぁ」

「ええって
わざわざさんきゅー
家に荷物おいて来いよ」

「彩優しいっ
彩ぁぁぁぁー!」

チューーーーッ

「お前っ!!!////」

「照れへんのっ
じゃあねーっ」

「ったく…」

海外に長く住みすぎたんや
すっかり向こうのノリやわ
ここでやったら
変なことされるでホンマに

「彩、イチャつくのは
ええけど
みるきーええん」

「イチャついてなんかおらん
別に大丈夫やろ」

「アイツは俺の事好きやから?
そんなん分からへんで
気持ちなんか変わるんや」

「ほらそういうことや
女なんか…」

バキッ!!!

「グッ…てめぇ」

「見損なった
ほとほとな
自分が愛したことないくせに
大切にしてもらえるとか
愛されるとか
調子ええこと言うなや!
…お前にみるきーは
もったいない…」

「は?もったいないってなんやねん
元はアイツが俺を」

「自分の気持ち気づいてるくせに
なんで嘘つくんか俺には分からん
でも、傷つけるなら
みるきーに近づくな」

「なんやねんお前
あーお前アイツのこと好きなん?
朱里に飽きたんか?お前やって
人の事…」

「彩が思ってるより
人を好きになるの簡単ちゃうから
朱里の大切な人は俺にとっても
大切や
それを傷つけるのは許さへんから」

バタンッ…

「いってぇ…」

ふざけんな
あんなやつ
そこら中におるやろ
特別なことなんか
何もないやろ
アホやし天然やし
何したいんか分からへん
いいとこなんか…

(犬でええから)
(ホンマにー?)
(彩っ)
(さいてー)

「何やねんこれっ…」

頭の中がぐるぐるして
気持ち悪くなる



つぎの日
謝るっていうか
誤解だけはといたろうと
下の学年の廊下を歩く
周りのやつがキャーキャーいう

「あ、いた」

向こうからアイツが
歩いてくる

「おい、渡辺…」

「…」

「ちょ、お前っ…」

バシッ…

「気安く触らないでください
山本先輩」

「お、お前…」

(みるきー今
彩先輩が)

「ええねん
あんな人私…知らんから」